トップ目の白鳥を9700点差で追う、親番の伊達。8巡目に、

を引いてきて、小考ののちに、

を1枚外した。
元来、伊達は、

速度的な遅れを感じたら、中盤以降はこのようにスリムに構えるタイプの打ち手だ。
手牌を削ぎ落として、後手を踏んだときに押し返せるようにするのが狙いである。
切ったは1枚切れ。たしかに、メンツ手でのロスは1枚しかないし、残した
は安全牌だ。
ただ、この手は七対子がある。ドラも浮いているので、を残して七対子のリャンシャンテンをキープするのが有力だ。
僅かながら三暗刻の目もあり、そしてここは是が非でもABEMASをまくりたい親番である。
打として目一杯構える方が良かったのではないかと私は考える。
次の手番で伊達が持ってきたのは、

なんということだろうか。
手に伝わる、ザラリとしたピンズの質感。
このときの伊達の、

儚くも美しい表情は、深い悲しみをたたえているように見えた。
そこへ、

本田からリーチが入る。
さらに、

腹をくくって前に出てきた白鳥もテンパイを入れる。
本田は、白鳥は
。
連荘で望みを繋ぎたい伊達は、
「チー」

鳴いて形式テンパイへと向かう。
だが、浮いているはアタリ牌。
万事休すだ。
伊達は、

なんとを打たなかった。
まだ巡目もあるのでを落とし、
にくっつけてのテンパイ復活を狙ったのだ。
この粘り強さとオリジナリティが、伊達の武器。

惜しくも伊達にテンパイは入らなかったが、ここから、

一転して、伊達が白鳥に牙を剥く。

南4局2本場は、この手からメンツを崩す打。
この局は親番本田のアガリで連荘となった。
続く南4局3本場、

ここから伊達は、

なんと役役メンホンドラドラのハネマンを作り上げる!
山に1枚いたものの、この局は白鳥の一人ノーテンで流局となる。
段々と、伊達と白鳥の点差が詰まってくる。
大一番での緊張も相まって、白鳥にも焦りが生まれてくる。
自分で決めにいこうとタンヤオで仕掛けた白鳥は、

気づけば3人のリーチに囲まれていた。
全員に通る牌はない。
伊達の待ちは、
