ウイニングラン
3回戦は一井のウイニングランだった。
見どころといえばラス前
志岐の親リーチに対し、あと1巡で生牌のを押したところ。
この半荘の唯一と言っていいほどの志岐に対する押しである。
現実的な優勝条件のなくなった逢川としゅもはアガリにこない。
決められるときに決めないと、延々と志岐の連荘を許してしまう。
終わらせよう、我が手で。
このIKUSAを。
儀式的に行われたオーラスも流局し、一井の優勝でIKUSAは幕を閉じた。
「風林火山の一員として認めてもらえるように、これからも努力を重ねていきたい」
「麻雀が面白いんだぞというところを見てもらえるように頑張っていきたい」
なんか真面目なコメントをしているが、全く頭に入ってこないのは、その格好のせいだろうか。
不思議なことに、前回のオーディション同様、準決勝には存在感のある打ち手が残るものだ。
私がその一席を担えなかったのは、まだ何かが足りないのだろう。
せめてこの舞台を地続きに実感できるようなところまで明日からまた頑張ろう。そう思ったところで私の中のIKUSAも終わったのである。
麻雀ブロガー。フリー雀荘メンバー、麻雀プロを経て、ネット麻雀天鳳の人気プレーヤーに。著書に「ゼロ秒思考の麻雀」。現在「近代麻雀」で戦術特集記事を連載中。note「ZEROが麻雀人生をかけて取り組む定期マガジン」、YouTubeチャンネル「ZERO麻雀ch」
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