オーラスの攻防!鈴木優がたどり着いた魂の1,000点【Mリーグ2023-24観戦記 10/9】担当記者 #江崎しんのすけ

優の繊細な読みと選択がズバリとハマり、トップまで秒読みとなったが…

なんと菅原がギリギリで七対子のテンパイを入れ連荘となる!
テンパイとなる牌は2枚しか残っていなかったが、菅原の執念が終局を拒否する。

菅原・優の2人テンパイ。
優は試合を決められこそしなかったが、堀との点差を3,000点縮め700点差となる。

続く1本場も攻め合いが続く。
親番の菅原がペン【3マン】リーチをかける。愚形かつ打点も無いが、先述の通り他家の足を止めることに価値がある。

しかし他家もすぐに追いつく。
堀が【1マン】【4マン】待ちで追いつき無筋を連打!

続いて浅見も七対子のドラ(【5ソウ】)単騎で追いつく。
【5ソウ】であればどうアガっても堀を逆転することができるため、こちらも無筋を切り飛ばしていく。

菅原のペン【3マン】は山に0枚。
堀の【1マン】【4マン】は山に4枚、浅見の【5ソウ】はなんと山に3枚!

7枚を3人で掘り合うという、菅原絶体絶命の状態となったが、ここでも菅原が生命力を見せる。

7枚は終盤まで姿を見せず、浅見が無筋の【2ソウ】を掴み撤退。
リーチに通っていない筋は残り4本で、両面リーチだとすると放銃率は25%。もちろん愚形リーチの可能性も高いが、放銃はラスまで見えるため断腸の思いで撤退する。

そして堀も【5ピン】を掴み撤退。【5ピン】も通っていない筋の1つでかなり危険だ。

結果は流局、またしても菅原の執念が実る。
堀の【1マン】【4マン】は最後まで顔を見せなかったが、浅見はオリた直後に【5ソウ】を引いたため、残酷なことに【2ソウ】を押していればトップが取れたことになる。

そして続く2本場、これまで苦しい展開だった菅原が先制リーチ。

【2ピン】【5ピン】【8ピン】は山に8枚生きていたが…

これもまた流局。
全員最速のアガリを目指しているのに、最後の1牌が果てしなく遠い。

少しも気を抜けない状況が続いていた。
トップ目の堀はノーテン罰符で点数が減り28,800点。
一人置いていかれていた菅原も、15,500点まで回復。
供託があるため、堀を満貫出アガリで捲ることができる。

優はアガれば打点関係なしに文句なくトップ。
なんとしても早い手が欲しいが…

開かれた配牌がこれ。
とてもじゃないがアガれる気がしない。

しかし泣き言は言っていられない。
優は丁寧に手を進めていく。

この手の本線はタンヤオか、字牌を1種重ねての役牌のみ仕掛け。
オタ風、端牌を切り飛ばしていく。

5巡目の手牌。急所も多いが少しだけ希望が見えてきた。
【3マン】【4ピン】【7ソウ】はもちろんチー。【5ピン】【8ピン】チーでの強引な食い伸ばしもアリかもしれない。

【2マン】ポンは大歓迎だが、【4マン】ポンは残ったマンズが【2マン】【2マン】【3マン】と2メンツ作りにくい形となるため微妙で時と場合に寄りそう。

そして幸運にも上家の堀から【2マン】【7ソウ】が鳴ける!

【3マン】【3ピン】のくっつきイーシャンテン。
あとはより好形でのテンパイを祈るだけだ。

次巡、堀もチーしてのタンヤオテンパイを入れる。

このカン【3ソウ】待ちが山に3枚! 堀がトップに王手をかける。

同巡、優は【6ソウ】を引いて打【3マン】とする。
【6ソウ】回りの方がタンヤオになりやすく、堀にも通っていない。

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