最年少・神森天心と 最年長・横山毅 2人が魅せる トーナメントの最善手【 #麻雀最強戦2023 】 全日本プロ選手権 観戦記【A卓】担当 #徳岡明信

2018年のプレミアトーナメント予選、
決勝卓に残るも現Mリーガー松ヶ瀬隆弥に敗れた。

さすがベテランらしい発言だ。
今回の対局でも色んな技の応酬が楽しみである。

5年前のリベンジへ。いざ出陣だ。そして今度こそファイナルへの切符を掴むことが出来るのか。

23歳の落ち着いた若武者

2着までに残る事が目的の予選卓のルール、
10万点のトップも2千点の2着も評価は全く同じの為、いかに連帯するかだけを考えてゲームメイクしていくのがポイントとなる。

序盤に抜け出したのは神森であった。

東1局に3メンチャン1発ツモの4000オールで感触最高なアガリをものにすると、

東2局では、
親の原との2軒リーチになるも手の詰まった横山から【北】が溢れて2600点のアガリ。

東3局では
受け入れの広い広いイーシャンテンから迷うことなくチーテンを入れて、

そのままあっさり1000点のアガリ。

この手でチーテンなど勿体無いと思う方もいるかもしれない。
しかし神森は常に脳内でゲームメイクを構想しながら打っている。

まず点棒状況的には微差ながらも神森1人が抜けた状態だ。
自身が1人抜け出して下3人が競ってくれると
必然と打点よりもスピード勝負の2着争いが起こりやすい。

更には対局者の打ち筋もしっかりと研究してきているのだろう。
横山のようなメンゼン手役派は1発の大きなアガリが怖い。
なので、横山の親では打点よりもアガリ率を重視した手組となったのだ。

南1局、迎えた2回目の親番では、

ここからアンコの【4ソウ】を切ってチートイツに固定した。

役牌の【東】がトイツで、メンツ手でのアガリの方が一見近そうに見える。
しかし、この状況で安手のアガリは場に影響をもたらさない。

守備力も担保しながらアガる時は高くしたい神森の思考を重視すると【4ソウ】切りが最善手と言える。

次巡見事に【6ソウ】を重ねてテンパイ。
メンツ手の含みを持たせていたら前巡に【6ソウ】切りになっている人も多いのではないか。

しっかりと構想通りの4000オールをアガりきった神森。

下3人も完全に2着取りにシフトする事だろう。
これでほぼほぼ通過のセーフティラインまで点棒を伸ばした。

23歳とは思えない程落ちついた麻雀を打っている神森。
同時に、この2着抜け想定の練習もたくさん積んできたのだろうというのが伝わってきた。

もちろん手は入っている事も大きな要因ではあるが、
リードした状況で、いかにして2着に残る可能性が上げるのか、
その思考がゲームメイクで表してくれている。

スタイルを崩さない いぶし銀の麻雀

神森が50000点オーバーと大きく抜け出し、
残る1つの椅子を争う戦いは激化する。

南1局1本場

4巡目にホンイツのイーシャンテンが入っているのは横山
5200点は最低でも確保されている。ここでの5200点以上の加点は点棒状況的にもとても大きい。

【2マン】が重なり、これで【東】【2マン】のポンテンも取れる盤石の形となった。

待望の【東】が小寺から出てこれでポンテ…

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