ご覧のとおり誰の手の内にも
はなく、切りたくても切れないのだ。
この局の焦点は、山に眠る3枚の行方。
穏便に済ませたい菅原、チャームポイントの困り顔をこらえ、
平静を装い、成り行きを見守っている。
ここで動いたのは、2着目の内川。
日向が役満含みのイーシャンテンから切り出した
に反応。
デイリーダブルの希望は遠くなるが、それでもトップ2着は大勝利。
ここで1,000点を和了ると、オーラスで日向に対しマンガン出和了りの逆転条件を消せることもあって、日向に速度を合わせに行った。
が、この動きで、
皮肉にも、日向による大花火の準備が整った。
日向は、素知らぬ顔で導火線に火を放つ。
あとは、山に2枚眠るを手繰り寄せるだけだ。
テンパイから放たれたであろうドラ。
場に走った緊張感に、鋭敏に反応したのは菅原だった。
両面チーの後、ツモ切りを繰り返している内川はイーシャンテンかテンパイ。
ドラや赤ドラの見え方から考えて、打点がそんなに高くなさそうなのも承知している。
ならば。
菅原は、
が暗刻になったタイミングで
を放った。
もちろん、日向の最終手出しがドラの
であることから、待ちがとピンズであるとの読みを入れた上での話だ。
内川は当然それを叩いて
のテンパイ。
菅原の慧眼が切らせたと内川の動き。
両者の阿吽の呼吸が、導火線に冷や水を浴びせた。
伊達の手にしっかりとしまわれた。
あのポンが無ければ、日向がツモるはずの牌だ。
和了るのが「業（わざ）」なら、和了らせないのも「業」。
日向から和了牌を抜いてしまったのは、まさに菅原の「離れ業」であった。
そして、残る1枚は王牌の中。
今シーズン初の大花火は幻と相成った。
の行方… ことの結末を知るのは伊達だけ。
それを知りつつ、眉一つ動かさずに牌を落とす伊達に対し、
菅原はこの表情。
「怖かったね～、怖かったね～！」
菅原の表情に感情移入してしまっている解説席の仲林は、もはや幼子をあやす近所のおじさんのよう（笑）。
ただ、卓上の緊張感とのギャップが非常に心地よく、視聴者の疲れを癒す役割を果たしていると感じた視聴者は少なくないのではなかろうか。
打たずとも、人としての評価を上げてしまう男、仲林。
次の活躍が待ち遠しい。
ともあれ、この山を凌ぎ切って菅原はトップでゲームを終えた。
7連続逆連対を喫していたチームに久々のプラスポイントを持ち帰り、多くのファンの留飲を下げたことだろう。
「久々のトップを獲ることが出来ました。が、まだまだチームとしてはマイナスですので、一戦一戦しっかり戦って、浮上していけるように頑張っていきます。」
そう語って、久々のBEASTポーズを決めて笑顔が見られたが、
直後にはこの表情。
長時間にわたるプレッシャーゲームの疲労が垣間見える姿だった。
それにしても。
この人だけは元気だ（笑）
仲林選手も、素晴らしい解説お疲れ様でした！
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