熱くなり過ぎず、冷静さは保ちながらも勝負所では日和らない。
この局も魚谷選手のバランスの良さが存分に発揮され、会心のアガリになりました。
魚谷選手と12,900点差でオーラスを迎えた萩原選手。
ハネマンをツモれば文句なしの逆転トップでしたが、他家からリーチ棒が出た時のことも考慮して満貫ツモのルートも捨てられません。
ここでは678の三色とドラの引きに絡まない切りを選択。
巡目が進んでツモ。
ご希望の商品とは違うものが届きました。
他家に先手を取られた際、中途半端な攻撃要員が足を引っ張り押し返せなくなる展開は避けたい萩原選手でしたが
を先に引く逆転ルートのためには返品せずに受け取り。
12巡目、萩原選手の指先から伝わる竹5本の感触。
残念ながらとはいかず、ピンフドラのテンパイが入ります。
条件クリアには一発赤裏のうち二つをつけてのツモアガリという厳しいハードルが残りましたが、ここから打点アップのとドラのを待つ時間は無いと判断。
この形で勝負に出ました。
リーチを受けたトップ目の魚谷選手は守備要員のを投入して逃げ切りを計ります。
渋川選手や松本選手からリーチ棒が出るとハネマンツモの条件が満貫ツモへと緩和されるので、そこは怖いところでしたが
二人はリャンシャンテンと、魚谷選手にとって追い風が吹いていました。
今日の試合が始まる前までのセガサミーフェニックスは8位と184.3ポイント離された最下位という苦しい状況にいましたが
第1戦目でチームメイトの醍醐選手がMリーグ初トップを獲得。
最後に持ってきたにツモの声を出す前に見せた牌を優しく撫でるような動きからは、何か重たいものから解放された雰囲気を感じました。
醍醐選手から熱いバトンを受け取り、ここまで完璧と言える立ち回りを見せていた魚谷選手。
このまま流局に持ち込み同日連勝を決め、今日をセガサミーフェニックスの日にしようと目論んでいましたが
一つ目の高いハードルを飛び越えてくる萩原選手。
リーチをしてきた2着目にをツモられ、一瞬血の気が引くも
まだ1翻足りていないことに気づき、ここからは真のお祈りタイム。
裏ドラを手牌の近くにスタンバイする萩原選手。
「今日がセガサミーフェニックスの日なのか、それともTEAM雷電の日なのか…」
ツモるような動作で手元に裏ドラを引き寄せると
運命の牌は。
待ちなのでチャレンジ成功の感じが出ていますが、実際は裏ドラ乗らず。
からの「2,000・4,000」の力強い申告。
これには自然と笑みが溢れる魚谷選手。
ギリギリの勝負をしながらも、たまに挿し込んでくる魅せ方の面白さ。