鮮やかなドラ切りからの逃走劇 軍神・勝又の完璧なる半荘【Mリーグ2023-24観戦記 12/26】担当記者 ZERO / 沖中祐也

その後、勝又が【6ソウ】を合わせ、浅見からこぼれた【南】

【西】・ドラ2の5200のアガり。
放銃した浅見も痛いが、【6ソウ】でのアガリもあったかもしれない日向も。

何を思っただろうか。

南場は早かった。
南1局に日向が

リーチ・ピンフ・赤・ドラ・裏の8000をアガる。
勝又を追う人が入れ替わるものの、その差は縮まらない。

そして勝又らしい選択が南2局である。
牌画で見てもらおう。

勝又は日向(対面)から切られた【發】を鳴かなかった。
メンツこそないが、形は悪くない。

「浅見さん(下家)の仕掛けに間に合っておらず、ここから何枚も無筋を切っていくのは見合っていないと判断しました」

実際に浅見はテンパイしていた。

それにしてもこんなにあっさりと親番を諦めて良いものか。
いや、この局を諦めることが、半荘を諦めないことにつながるのかもしれない。

結局、2000点の横移動で終わり、勝又の点棒は全く外に出ないまま局が進んだ。

松嶋「見ました? 今、手を顎に当てて「計画通り」みたいな顔してましたよ」

アガリトップで迎えたオーラスも同様である。

【發】を仕掛けた勝又は、この【南】も鳴かなかった。
「親の日向さん(対面)に対して、速度で勝ちきれておらず、安全牌がなかったので」
と語るが、これも簡単な選択ではない。
形が良くなったところで、今度はポンテンを入れ…

自らのアガリでフィニッシュ。
首位を狙うドリブンズも、ABEMASの反撃も、中田の初トップも、完璧な形で封じ込めた。

勝又をメインで観戦記を書いても、正直全く伸びない。
それだけ勝つことが当たり前だからだろう。

また、勝つ。
あ、だから勝又か。

完璧なオチで締めくくったところで、本年の観戦記を終えたいと思います。

年末年始の休みはあるとはいえ、1月4日にMリーグは再開するし、それまでにも面白そうな企画で目白押しである。

 

 

特に3つ目のプロ野球選手を迎えての企画は時代を感じる。

いや、昔から麻雀が好きなプロ野球選手は多かった。
顔を知られているから外へ出づらく、室内でできる遊びといえば麻雀だったのだ。

だが、当時はやはり麻雀のイメージは悪く、表立って麻雀が好きです!というプロ野球選手はごく少数。
それがこうやってMリーグ関係者たちと打って配信できるようにまでなったのは、ひとえにMリーグの功績だと言えよう。

ちょうどオフシーズンだから毎年恒例になるかもしれない。

それにしてもMトーナメントといい、ABEMAも毎年いろんな企画を考えてくるな。
5年でこれだけ浸透したのだから、もう5年経った頃がどうなっているのか、今から楽しみにである。

それではみなさん、よいお年を。

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