を見て、カンを決行する。
これが大成功。
新ドラも1つヒットし、リンシャンツモ! 1600/3200のアガリとなった。
瑞原明奈は悪夢を振り払いたかった
3年連続でMVP争いに絡むなど、レギュラーシーズンでは充実の時を過ごしている瑞原だが、セミファイナルではあまりいい思い出がない。
実は4年越しで6連続ラスを引いていて、セミファイナル通算で-293.3pt、まさに鬼門と言える。
セミファイナルといえど、同じ場所で打つ麻雀には変わりない。
何よりこの数年で、Mリーグに対する自分の打ち方は確立されつつあるし、自信もついた。
いい思い出がなければこれから作るだけだ。
東4局2本場。
今度は寿人が2副露していて逆の立場である。
「守備型」である寿人の雀風を考えるとテンパイ濃厚で、瑞原もイーシャンテンにたどりついたところでどうするか。
寿人の河と照らし合わせると、浮いているもその後に控えているソウズも危険。
が現物なので、ここらへんを落としていきながら回っていくと思いきや
ゴリラ発動。
こんな巡目にリャンシャンテン戻しなんかやってられるかーい!
こちとら親のドラドラなんじゃい!
とをプッシュする。
さらに
ドラまたぎのもゴリラプッシュ。
寿人はを先に切ってのチーであり、安手の可能性が高いというのも押した要因か。
「ゴリラ麻雀」
自分のカラーとなる言葉ができて嬉しいと語る瑞原だが、何でもかんでも押すのがゴリラ麻雀ではない。
目に見える危険に怯えず、ここぞという場面でIQ低めに押していくのがゴリラ麻雀なのだ。
説明が難しいが、深夜にゴリラ麻雀で検索して動画やウェブで必死に調べた筆者の気持ちを察してほしい。
その美しきゴリラに…
絶好のテンパイが入り、当然もゴリッと横に曲げていく!
私はもう昔の私じゃない。
気高きゴリラがツモ山に手を伸ばすと…
セミファイナルは鬼門だった。
寿人への2000は2600の放銃。
誰かが抜け出そうとすると誰かが抑えつける。
昨日降った雨のようなジメジメした展開が、ずっと続いていく。
南1局、最後の親を迎えた松ヶ瀬の選択。
をポンした松ヶ瀬、を重ねたら大三元もあるという場面でカンのテンパイが入る。
「を切ってテンパイを外しても良かったが、どうせをツモったら単騎でマンガンのテンパイになる。それなら現状の7700テンパイをとっておくのも悪くないかな」
とを切る。
この後の選択が面白かった。
日向のリーチを受けた後
をチーして単騎に待ち変えしたのだ!
この選択はかなり優劣が難しい。
枚数の上では現状のカンの方が良いからである。
しかしをチーしての単騎は盲点となる。仕掛けとリーチに挟まれて困った他家から出てもおかしくない。その上一発が消せる。
また、終盤に厳しい牌を持ってきたときにを切って、安全に待ち変えができるのもメリットだろう。