【 #神域リーグ2024 第4試合観戦記】ありったけの想いは込めた 何度だって挑み続ける、風見くくの復讐(リベンジ)【文 #後藤哲冶 】

これが、この日、4度目のリーチ。
手を伸ばし続ける。これを実らせてこそ、昨年から教えてもらっていたことは、間違いではないんだと証明できるから。

手を伸ばし続けた先に、12000が待っていた……!
ラスト1枚になっていた【7ピン】を引き入れ、大きすぎる4000オール。

続く1本場も、風見に良い手が入る。
【9ソウ】を引き入れて、赤を2枚従えたテンパイ……!

「行ってくる!」
「いいよね? 俺これ大丈夫だと思ってる……!」

力を込めた、リーチ宣言。

少しだけ、昨年の話をしたい。

「ごめんなさーい! ダメかもー!」

風見はリーチをする時に決まって、「ごめんなさい」と言っていた。おそらく、自分の打牌に自信が持てない故に出てくる言葉なのだろう。

今も尚、そのクセは完全に無くなったわけではない。
けれど、こうして、自信を持ってリーチ宣言ができるようになったこと。
それ自体が、大きな成長だから。

「前の(去年の)風見いるなとは思った……でも、もうちょっとだけ、頑張らせてくれ……! 」

リーチは強いんだと、何度も教えてもらった。
1年越しに、その力を証明する時。
リーチの強みである裏ドラを乗せて、6000オールのアガリで、風見がトップに肉薄する。

続く2本場、風見は一度スルーした【中】をここでポン。
これも良い構想だと思う。1枚目時点はスルーして高打点のリーチを狙いたかったが、2枚目が出るとなると、もう【中】が山に無くなってしまう。
であればポンをして、【4ピン】【4ピン】【5ピン】【6ピン】【6ピン】のピンズの部分で雀頭を作る構想。
1500点でも、親を続けることが大事だ。

テンパイが入った後、対面に座るトップ目、ゴモリーからのリーチを受ける。
風見が一発目に持ってきた牌は、通っていない、【3ソウ】

それでも、これを強く押した。
【6ソウ】【7ソウ】が通っているからこそ、オリたくなってしまうが、【5ソウ】【8ソウ】待ちはリーチの現物待ち。
これは押して良い牌だろう。

これを、たろうから捉える!
リーチ棒込みで3100点の加点。
これで本格的にトップが見えてきた……!

南4局

風見に残ったトップ条件は、8000点の出アガリから。
カンによって【2ピン】のドラが増え、風見にとって条件をクリアしやすい状況になっている。
リーチしてツモって、裏が1枚乗ればトップ。
手牌は悪くなく、カンが入って裏ドラも2枚見れることから、無理な条件ではない。

テンパイが入った……!
待ちこそ悪いが、カン【3ソウ】のテンパイ。これでリーチで裏を乗せればトップ、だが……。

風見はダマテンに構えた。【中】が雀頭なため、シャンポン等待ちを変える余地を残した形だが……。

この残っていた【7マン】が、親番たろうのホンイツに捕まってしまう。
7700の放銃で、3着に順位がダウン。

ここまでやっても、2着さえ取れないのか。
そんな嫌な空気が、漂う中。

けれど、悪い事が起これば、良い事が起こるのもまた、麻雀で。

最後は、ルイスがたろうからの12000アガリという、風見にとって理想的な横移動で。
神域リーグ初の連帯となる2位を、風見が獲得するのだった。

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