最後はルイスが意地の跳満直撃で、たろうをかわして3着。
昨年のゼウス対決は、ルイスが制する形となった。
トップには、神域初登板となったゴモリー。
彼女の打ち回しには、驚かされるものが沢山あった。
苦しむアキレスを救う、大きなトップ。
彼女については、第2試合の観戦記で触れる予定なので、そちらにも是非目を通して欲しい。
2着を確保した、風見くく。
1500点まで点棒を失っていた所からの逆転は、価値のある2着だった。
親番でのリーチが実り、大量加点に成功したのが大きかった。
風見が対局中、こんなことを言っていた。
「前の風見すごい出たけどさ……逆に前の風見も応援してくれてるんだろうな、ってことで、行こう」
それは、きっと自身を奮い立たせる為の言葉だったのかもしれない。
去年の自分が応援してくれている。それは言い換えれば、去年からの積み重ねが、今の自分の背中を押している、とも言える。
自然とそう思うことができたのは、きっとそう思えるだけの積み重ねを、他ならぬ風見自身がしてきたからだ。
シーズンは始まったばかり。
風見は今年も今日と同じように、リーチに挑み続けるだろう。
チームアトラスの応援タグにも入っているワード、“リベンジ”。
それは、本当に僅かな差で、優勝を逃した去年のリベンジであり。
そして、風見にとっても。
去年あれだけ不運に見舞われ、一度もトップを獲ることができなかった自分へ。
それでも、やってきたことは間違いではないと。
自らの1年間を証明するための、“リベンジ”だ。
最高位戦日本プロ麻雀協会47期前期入会。麻雀プロ兼作家。
麻雀の面白さと、リアルな熱量を多くの人に伝えるため幅広く活動中。
Twitter:@Kotetsu_0924