エキサイティングな攻防
【B卓】担当記者:坪川義昭 2024年9月15日(日)
東家:松嶋桃(日本プロ麻雀協会)
南家:高宮まり(日本プロ麻雀連盟)
西家:仲田加南(日本プロ麻雀連盟)
北家:二階堂瑠美(日本プロ麻雀連盟)
Mリーグの公式実況を長年務める松嶋桃が入場する。
他3選手に比べると対局者として放送対局に出場する機会は少ない。
彼女の麻雀はよく『エキサイティング麻雀』と評される。
観ている視聴者も本人もドキドキ、ハラハラさせるような選択を好み、勝っても負けてもインパクトを残して会場を去るのだ。
そのエキサイティング麻雀が女流トップクラスと言われる3選手にどうやって立ち向かってくれるのか。非常に楽しみな一戦が始まった。
東1局
二階堂瑠美が役牌のを2枚とも鳴かずに仕上げたリーチを放つ。
そこに待ったをかけたのが仲田加南である。
が現物待ちではあるものの、待ちの良さと打点で捲り合いを挑んだ。
勝負は瞬く間につき、二階堂瑠美が力無くを河に放った。
自信のリーチがまさかの逆襲に遭い、満貫の支払いとはじつに気分が悪かろう。
東2局
松嶋桃に絶好の手牌が舞い降りた。
現状イーシャンテンではあるものの、ソーズが横伸びさえすればメンタンピン更にはイーペーコーまで見える手牌である。
守備的な打手だとしてもドラのを手放したくなるところだ。
しかし、あっさりとそのルートは捨て謙虚なイーシャンテンに構える。まだ、エキサイティングはお預けだ。
受け入れが広がったタイミングで放ったドラのを親の高宮まりがポンし、場が煮詰まり始める。
ここは緊急回避と、メンゼンを崩して二階堂瑠美がチーテンを入れた。
絶好のテンパイを入れた松嶋桃がを横に叩きつける。
枚数は圧倒的有利だったものの、一発目に持ってきたのはラス牌のだった。
二階堂瑠美の捌きが決まり、群衆から抜け出すことを許されない。
東3局
親の仲田加南が色に向かって仕掛けを入れた。
二の矢が決まれば、残り一席を三者で争う展開に持ち込める。
そうはさせまいと二階堂瑠美が前局同様に捌きにかかった。
しかし、待てど暮らせどは顔を見せない。
14巡目にテンパイを入れた仲田加南が、そっと手元にを手繰り寄せた。
あまりにも大きい4000オールである。
東3局1本場
それでも手を緩めない仲田加南は早々にダブをポンする。
形は良くないものの、他家に与えるプレッシャーは絶大だ。