麻雀最強戦2019女流プレミアトーナメント「一発逆転」観戦記【決勝卓編】天才的打ち回しを裏付ける茅森早香の「柔」と「剛」

麻雀最強戦2019

女流プレミアトーナメント

「一発逆転」決勝卓編

天才的打ち回しを裏付ける

茅森早香の「柔」と「剛」

【決勝卓】担当記者:危険な鬼太郎2019年3月17日(日)

 

順当に勝ちを重ねたA卓と、逆転によって勝利を重ねたB卓。

この決勝卓ではどのような結末が待っているのだろうか?

決勝卓

東家 朝倉ゆかり

南家 茅森早香

西家 大平亜季

北家 黒沢咲

東1局一本場

大平が珍しくこの手牌からを鳴く

打点はたった二千点で、しかも愚形が目立つ形だ。しかしを打たずにを打った。

重ねてのホンイツを見ている積極的な一打だ。

この一着だけ勝ち上がりのルールではこの二千点をアガったところで全くと言っていいほど楽にはならない。なるべく、手牌を最高打点に仕上げなくてはならないのだ。

ドラを重ねた大平は

ここからチー。ドラドラで打点は整ったのでシンプルにアガリを目指す。

これに負けず茅森もリーチをかけていく。

大平にマンズは高いが、こちらとてピンフドラ1の勝負手。序盤なら放銃しても十分立て直せるのでここは勝負だ!

これを大平からとらえる!

裏こそ乗らないものの、3900の収入。生半可な仕掛けでは降りない茅森の姿勢がうかがえた一局だった。

東2局

朝倉がリーチ。

ドラのペン待ちのリーチ。リーチしてもしなくても出アガり確率はさほど変わらないので足止めもかねてのリーチだ。裏がのれば跳満まで延びる可能性もある。

しかしここは黒沢が凌ぐ。

単騎待ちのホンイツの3900!相手に決定打を許さない局が2局続く。

東3局では

黒沢が1300-2600をツモ!

黒沢が一歩抜け出して親番を迎えたが、まだまだ微差だ。いつ、だれの逆転の一打が飛び出てもおかしくはない。

東4局

腰が比較的重いメンツだが、この局は茅森以外の3者が仕掛けた。そこで唯一メンゼンの茅森がこの聴牌をリーチ!

ダマテンでもマンガンの手だが、自分の目からがすごくよく見える。他家を降ろすためと、跳満を目指して茅森は迷わずリーチを選択した。

これを一発でツモる茅森!これでトップ目の黒沢からトップを奪取することに成功!

他家の目から見ても十分に強烈なツモアガリに見えるアガリだ。視聴者のコメント欄も非常に盛り上がっていた。

南1局

茅森がヤミテンを駆使する。

このピンフノミをヤミテンに構える。

裏が乗らなかったら最高打点で700-1300。親からは100%と言っていいほど反撃が来るのでここは安全に手を進める。勝負は自分の親番ですればいい。

しかし、茅森はタンヤオになるを引くとリーチ!メンタンピンになれば、多少のリスクを背負ってもいいぐらいの点差だ。

まさに茅森の麻雀は柔と剛のような麻雀。刻一刻と変わる場況に合わせて自分の選択を変化させていく。

案の定、最後の親の朝倉はまっすぐ攻めてきたが、茅森がツモ!裏こそ乗らないものの、1300-2600!。

これで他3者との点数も大きく離す。

そして南2局の茅森の親番だったが、茅森は少々面白い選択をした。

自身が聴牌しているのにも関わらず流局後、手牌を伏せた。

どうせこの後も茅森がリーチをかけても他家はあまり降りない。直撃やオヤッかぶりなどの危険性も多くなる。そのリスクを少しでも減らし、局を進めた。

Mリーグでもよく見る、茅森の理論的な選択だ。

南3局でも茅森は黒沢のリーチを交わし

このアガリ!楽勝でオーラスを迎えている…。と思っている方もいるだろうが、ラス親の黒沢の親を流せるのは茅森しかいない。

もし他の人がアガったのならば、それは茅森を逆転する手の時だけだ。手が来なかった時の保険で今まで点棒を稼いできたのだ。

オーラスでは黒沢のドラポンにも茅森は勇敢に立ち向かった。その局には決着がつかなかったものの、次局の一本場では親の黒沢が無念のノーテンで幕を閉じた。

優勝は見事に攻め切った茅森早香!

みんなそれぞれ見せ場を作ってくれたが、後から思い返せば茅森のアガリばかりを思い出す。まさに完全勝利といっていいほどの最強戦だった。

他の3者も素晴らしい打牌や思考を見せてくれたので、このうちの何人が来期のMリーガに選ばれるのかを期待しつつ、筆をおきたいと思います。

 

危険な鬼太朗
小説家に憧れる中で、競技麻雀に惚れ込んだ二十代。視聴者と一緒の視点に立ってわかりやすい記事を書いていきたい新人ライター。ツイッターはこちら→危険な鬼太郎