
を持ってきた瑠美は、

を打ち出している。
四暗刻に決め打ちをするなら、や
、そしてここで持ってきた
は、とっくに河へと並んでいるはずだ。
また、見方を変えると、横に伸びるコースの保険もかけたことで、瑠美の河が派手になっていないのも面白い。
ひっそりと手を育てている瑠美のもとに、

ド急所のがやってきた!
これで四暗刻イーシャンテン!
そして、トイトイや四暗刻に固定する打とはしてせずに、
を切り、

あくまでも自然体で手を進める瑠美。
今季はここまで9戦してなんとトップが0。
だが、焦る様子は全く見られない。
をツモ切りしたあとの、10巡目に、

が舞い降りた!
「リーチ」

もちろん、待ちはシャンポンに取った。
出アガリならリーチトイトイ三暗刻。そして、ツモれば四暗刻のリーチだ。
“行け行け瑠美!”
実況、小林未沙の声が響く。
一方で、

「山にいるのかな…」と訝しむような表情の瑠美。
「チー」

そこへ、太が斬り込んできた!
をチーして
を切り、
の後付けイーシャンテンに構えた。
2巡が経って瑠美が持ってきたのは、

だ…
「ポン」

太が鳴き、打でテンパイ。
ドラとのシャンポンだ。
次に瑠美は、

をツモ切り。
シャンポン待ち二人のめくり合い。
制したのは、

瑠美だ──!

親の四暗刻! 16000オール!!
夕凪のように静かな河から、いきなり飛び出した四暗刻。
これには、

太も、

堀も、

茅森も、驚きの色を隠せなかった。
と、本来は勝負が決まったここで観戦記を終えるところなのだが、特筆すべきは、この日の瑠美が大量得点のあとも、随所で「自然な」打ち回しをしていたことだ。
例えば、南3局、

瑠美はここから、