最後は絶対俺が勝つ
3者をねじ伏せた
松ヶ瀬無双
文・ZERO【火曜担当ライター】2022年2月1日
麻雀は数字を扱うゲームであり、そこに気迫や気持ちなどの「気」の入る余地はない。
…というのは建前で、複数の人間が戦う以上どうしても気持ちの強さや揺らぎなどが出てくる。
レギュラーシーズンも残り1ヶ月強となり、選手たちの負けられない気持ちが全面に現れるようになってきた。
上位は割と平たく、首位のPiratesを含む全てのチームが敗退してもおかしくない状況で迎えた本日の対戦カードは…
【第1試合】
東家:魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
南家:本田朋広(TEAM RAIDEN / 雷電)
西家:村上淳(赤坂ドリブンズ)
北家:松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)
フェニックス・ドリブンズ・雷電の下位3チームが顔を突き合わせた。
まだ20試合以上あるとはいえ、ここらで当面のライバルを叩き少しでも安全圏で終盤戦を迎えたいところ。
好不調がくっきりと
東1局、松ヶ瀬はここからを切った。↓
という部分を横に伸ばしたところで、リーチのみになる可能性が高い。
どうせ安手になるのだったら役牌(・)をポンする構えに固定したほうが安定感はある。
そう、松ヶ瀬にとっては1000点でよいはずだった。
これがリーチ・一発・ツモ・の20004000になるのだから周りはたまったもんじゃない。
このアガリを恨めしそうに見ていた村上。
(俺、最後に一発ツモしたのいつだっけ)
と唇を噛みしめる。
東2局1本場、その村上の選択。
村上はここからさほど迷わずにを切った。
もしかしたら村上だったらメンタンピンに234・345の三色で倍満まで望める打とするのかな、と思っていた。
とはいえ、ドラドラなのでアガリ率の高い構えに取るのが普通だ。
中盤過ぎ、狙い通り
ポンテンを入れるも、アガったのはやはりこの男
松ヶ瀬だ。
リーチ・ツモ・ピンフ・ドラ・赤の20004000。
1000点の構えをとっても満貫になってしまう男と
同じ役牌ポンの構えにとったのにアガれない男。
好調・不調が浮き彫りとなる結果となった。
音速のオリに一流を見る
魚谷の手順が勉強になった。
細かすぎるので伝わらないかもしれない。
1局前の東2局。
をツモってチートイツのイーシャンテンになった魚谷は、ここからを切った。
待ちに狙いを定め、メンツ手を見切ったのだ。
そして同じく狙い目のをツモってきて…
打!
安全度や待ちの良さとしては>なのになぜだろう。
なるほど、わかったぞ。→と並べるとリャンメン落としになり目立ってしまうからだ。