最後は絶対俺が勝つ 3者をねじ伏せた松ヶ瀬無双【Mリーグ2021観戦記2/1】担当記者:ZERO

同じ【西】待ちになったとして

どちらがチートイツに見えますか? という話。

そしてその後、親の本田からリーチが入り…

ノーチャンスの牌を切ってチートイツイーシャンテンを維持していた魚谷だったが、【赤5ピン】をツモったところでノータイムで【2ピン】を抜いてオリた。

個人的な話で申し訳ないが、私は最近この「ノータイムオリ」に美しさを感じる。

「自分の中で型(基本フォーム)が定まっている」

もしくは「あらかじめこの牌でオリると決めていたんだな」

ということが分かるからだ。

逆に自分がよくやりがちなのが、副露していてリーチに押しているときに、超危険牌をツモってきて

(うーんどうしようかなー)

と相手の河を睨みつけて

(無理だ、オリよう)

と決断し

(オリるなら復帰の可能性と周りの安全度を考慮して…)

と時間を使って現物を抜くわけだ。

これ、他家から見たらオリた(周った)ことがまるわかりで、超ダサい。

ドラをツモった時くらいあらかじめ考えておけよ、と自分に言い聞かせる。

オリる牌くらい先に考えておけよ、とマスクをした男の声が聞こえる。

だから音速のオリを見ると美しさを感じるのだ。

それがギリギリの選択であればあるほど、感動さえ覚えてしまう。

麻雀マニアの戯言は置いといて、対局を進めよう。

恒例・焦点の一局

私の観戦記を読んでくださっている方はお気づきかもしれないが、この数ヶ月は「焦点の一局」として、一番アツかった一局を取り上げている。

松ヶ瀬が抜けつつある東3局1本場が本日の焦点の一局となった。

ファーストテンパイはその松ヶ瀬。

【8マン】をツモってイーペーコー完成。

【1ソウ】2枚切れとはいえ、普通は【2ソウ】を切って【1ソウ】【4ソウ】に受ける場面だ。

む… 考えているぞ? まさか…

【3ソウ】を切った! え? え?

土田「なるほど、これはタテ形のツモの流れを感じ取って…」
小林「…これ、全山だ!」

コバミサのスルースキルに笑ったところで牌図を見てみよう。

【1ソウ】が直前に連続で打たれた
・さらに魚谷(下家)がソウズか国士かチャンタ形で【1ソウ】を持っていそう
・逆に【7ピン】は筋にかかっている上、ピンズの上はいい

これだけ条件が揃えば見た目の2枚差は覆るのでは… というのが松ヶ瀬の判断。

一発目でツモってきたのが、アガリ牌の次に嬉しい

【5ソウ】だ。これで【2ソウ】も筋になり、ダブル引っ掛けになった。

(引っ掛けという麻雀用語は、相手を騙しているみたいで語弊があるよね。)

切られた【5ソウ】を見て考えたのが魚谷。

ホンイツのチャンス手とはいえ、鳴いて2シャンテン。

リーチに立ち向かっていくのは厳しい。
しかし浮いている【5ピン】【8ピン】が1筋と考えると、見合うのか。

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