EX風林火山の灯は消さない! 勝又健志が決めた「燃え盛る」国士無双【Mリーグ2024-25観戦記 3/13 第2試合】担当記者 ゆうせー

そして、勝又がテンパイするより先に、中田からリーチが入った!

しかも、待ちは三面張。この時点で、【4マン】【5マン】【8マン】は6枚山に眠っていた。

ツモ番は勝又。

持っていないのは、【北】【9ソウ】

勝又は、

【北】を引いた!!

これで【9ソウ】待ちのテンパイだ!!

しかも、なんと【9ソウ】はリーチをしている中田の現物ではないか。

「ふとしっっっ!!!」

実況 小林未沙の、悲鳴にも似た切実な声が響く。

それもそのはず、

太の手に【9ソウ】がある…

ただ、現状は、

マンズで2ブロック、ピンズで1ブロック、ソウズで2ブロック。

ここで【9ソウ】を切るとソウズが1ブロックになって、全体としてブロックが足りなくなってしまう。それでは、アガリから大きく遠のくこととなる。

形ならピンズのリャンメン固定だが、【4ピン】はリーチに一応無筋だ。

よって、太は、

5ブロックを維持しつつ、打【1マン】とした。

間一髪のところで、放銃回避。

続いて中田は、

ツモ切り。

勝又は、

中田の現物を引いてきて、

そのまま静かに河へと置いた。

私には勝又の表情が、

いつもと変わらない、落ち着いたものに見えた。

役満をテンパイしているのに微塵も気配が変わらない。これが頼れる「軍師」勝又健志

次のツモ番は太。

見にくくて申し訳ないが、持ってきたのは【3ピン】だった。

これは中田の現物なので、そのまま切る手もあるにはある。

ただ、先ほど、ブロック構成の話をしたが、

【3ピン】を持ってきたので、今度はピンズ2ブロックが可能となった。タンヤオがつく変化も遠くに見える。

また、【1マン】を切ると【6マン】が浮いてしまい、【6マン】はリーチに通っていない。よって、マンズはこのまま2ブロックをキープ。

となると、残るソウズは1ブロック構想となるが、【3ソウ】【5ソウ】も通っていないので、

太が選んだのは、

リーチに現物の【9ソウ】だった。

「ロン」

「32000」

──EX風林火山の炎は、消えない、消さない。

燃え盛る役満、国士無双が決まった。

放送席も騒然としていたが、ざわめき続ける心を抑えきれないまま、このあとの試合展開を眺めていた方も多いことだろう。

麻雀は、本当に何が起こるか分からない。

この一撃でトップ目に立った勝又は、

そのまま1着で試合を終えることに成功する。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀シリーズ 新刊情報/