【徹底検証】萩原聖人は、多井隆晴の染め手に勝負すべきだったのか?【Mリーグ2024-25セミファイナル観戦記 4/24 第2試合】担当記者 ゆうせー

「ロン」

多井の手が、前に倒れる。

「12000」

アガリ形を見つめたあと、萩原は、

視線を落とし、点数を払った。

ちなみに、たろうは、

【5ソウ】【8ソウ】待ちテンパイをしていたところから、多井に危険な【7マン】を引いて、【西】のトイツ落としで回っていた。

萩原にとって、痛恨の放銃となった。

たしかに、この局は仕掛けが入り乱れていたうえ、

半荘単位で見ても、ここまでの展開でリーチや仕掛けが何度も空を切ったため、焦りがあったのかもしれない。

また、萩原はここまで4連続でラスを引いている。自ら扉をこじ開けることで、現状を打破したい気持ちもあったのだろう。

ただ、この12000の失点を萩原は取り返すことが出来ずに、

4着でこの試合を終えた。

雷電ユニバースにとっては、辛い1日となった。

1試合目では、

黒沢が「勘違い」と語る、テンパイ逃しがあった。

そして、2試合目では、萩原のリャンシャンテンからのチンイツ放銃を目の当たりにした。

感情移入して応援しているサポーターほど、心が悲鳴を上げていることだろう。

また、選手の精神状態を考えて、心配しているファンも多いように思う。

推しの気持ちを考えるほどに、

「自分も辛いけれど、選手はもっと辛い」

と、感情を、辛さを、共感してしまうこともあろう。

実際、萩原のインスタライブを見ていたが、悲痛な面持ちをしていた。

ただ、そうこうしている間にも、時は流れていく。

私は、小林剛が語る、この言葉が好きだ。

「ミスを見せるのもプロの仕事」

そう、プロといえども人間。

人間である限りはミスを0には出来ない。

だからこそ、「ミスをしたあとで、どう次に繋げていくか」という様を見せるのも、プロとしてとても大事な部分だと感じる。

そして何より、雷電ユニバースが見たいのは、気持ちを切り替えて戦う4人の姿だろう。

過去のことは反省し、未来のことを思い描く。

それが重要だと感じる。

よく見てみよう。

今、雷電はボーダー下の5位にいるとはいえ、

4位KONAMI麻雀格闘倶楽部とは、85.8ポイントの差しかないのだ。

まだ、6試合も残っている。そして、金曜日と月曜日は、雷電とKONAMIとの直接対決、4連戦が待っているのだ。

この日の「悔やまれる選択」が、最終日などではなく、まだ挽回の効くこの時点で起こって良かった、という考え方も出来るだろう。

また、これは本当にどうしようもないのだが、6チームのうち、必ず2チームはセミファイナルで脱落する。

雷電、KONAMI麻雀格闘倶楽部、どちらかはファイナル行きの切符を逃してしまうだろう。

そんな中で、もちろん自チームに勝って欲しいのは当然なのだが、敗退するにしても「納得のいく負け」を見たい気持ちも各チームのサポーターにはあるように思う。この日の雷電は「納得のいかない、気持ちのやり場がない負け」だったのではないだろうか。

TEAM雷電は、ここでスパッと切り替えて、アツい勝負を繰り広げるしかない。

今、この瞬間も、

「今日、雷電に勝ってほしいな」

と、真剣に祈っている、

全国の雷電ユニバースのために。

 

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