ABEMASは苦しい中でも、なんとかレギュラーシーズンを抜け、セミファイナルまで残った。
来シーズンこそは再起を誓う。
3着で終わった寿人。
珍しく、一瞬口を尖らせる場面も見られた。
本人はセミファイナルで思うような麻雀が打てなかった悔しさをにじませていた。
だが、この半荘にはやりようがなさそうにも見えた。
寿人は、やれることを全力でやり切った。
麻雀格闘倶楽部はこれでセミファイナルの全試合が終了。あとは雷電の結果を待つのみとなる。
一方トップを取った小林が所属するパイレーツはファイナルがほぼ当確の立場。
同じく当確のドリブンズとのファイナル争いをすでに見据えていた。
この3→1、さらにドリブンズを2位に落とすアガリは、ファイナルに換算しても50ポイントの差を縮める価値がある、あまりに大きすぎるアガリだった。
条件戦は、競技麻雀最大の醍醐味といっても良いものであり、そして辛いものでもある。
そんな戦いを、多井と寿人は見事に戦い抜いた。
最終戦を3着で終えた麻雀格闘倶楽部は雷電と41.3ポイント差で最終節を見守る。
一方上位3チームは、今日のパイレーツのようにファイナルを見据えた戦いを始めそうだ。
いよいよ、ファイナルに進む4チームが決まる…。

最高位戦日本プロ麻雀協会第45期前期。ネット麻雀「天鳳」では「メタビート」のアカウント名で十段に到達。麻雀店勤務の傍らで戦術noteを執筆するなど、日々麻雀研究にいそしんでいる。第49期最高位戦新人王。
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