夜空に輝いた四連星!
輝き続ける空星きらめ
その強さを、輝きを
目に焼き付けろ
レギュラーシーズン半分を終えた神域リーグ。
個人スコアランキングのトップに、一番星が輝いていた。
空星きらめ。ヘラクレスの大型新人は、期待以上の結果を残し続けている。
ここまで3戦3勝。役満大三元までアガって、まさに絶好調と呼ぶのにふさわしい。
けれど、この空星きらめの好調ぶりは、なにもツイているというだけではない。
空星は、トップを取った後の牌譜検討でも、そこかしこにその才覚が見て取れる。
監督である松本の言葉に耳を傾け、「ここはこうした方が良かったのか」と理解する。
時には自ら質問もして麻雀への理解度を深めていく。
もちろん、麻雀という競技は運が大きく絡む。
3戦3トップを取った空星は、もちろん運の要素もあった。
けれどそれ以上に、空星が麻雀に向き合う姿勢が。技術が。
ここまでの好調の理由になっているのだろう。
ヘラクレスを牽引する女王が、4つ目の王冠を狙いに、今日も戦いに挑む。
第17試合
東家 天開司 (チームグラディウス)
南家 或世イヌ (チームアキレス)
西家 空星きらめ(チームヘラクレス)
北家 咲乃もこ (チームアトラス)
東1局
最初に選択を迫られることになったのは、親の天開だった。
ここまで自身はトップが無く、喉から手が出るほどトップが欲しい天開に、咲乃のリーチが襲い掛かる。
宣言牌のを鳴いてを切れば、のシャンポンテンパイだ。
「親のタンヤオドラ3なら価値あるよな」
ここはチーしてテンパイを取る選択。
本来ならやのテンパイにしたかったが、リーチが入ったならば仕方ない。
大きな先制パンチを打つチャンスだったが。
ここは咲乃が鳴いていた空星からアガって3200の加点。
前節神域リーグ初裏ドラを乗せた咲乃が、ここも裏ドラを乗せて幸先の良いアガリ。
しかしここから展開を握ったのは、1戦目でトップを取って勢いに乗る或世イヌだった。
流局を挟んだ東2局1本場
丁寧に手牌を育てていた或世が、カンのリーチを打つ。
打点は十分。山に2枚残っていたこのカンを。
1試合目の勢いそのままにツモアガる!
4000オールの加点で、或世がトップ目に。
東2局2本場は、ここまでラス目に沈んでいた空星が1300、2600をツモアガり、2着目へ浮上。
東4局
なんとか浮上のきっかけを掴みたい咲乃が、絶好のカンを引き入れての親リーチ。
は、山にしっかりと残っている。
そこに、或世が追い付いた。
は親の現物だが、この手はオリないと確信し、ここはリスクを負って追っかけリーチ。
リーチ時点、咲乃の待ちは山に5枚。或世の待ちは2枚。
2対5のめくり合い。その決着は。
咲乃が、一発で或世の当たり牌を掴むという形でついた。
絶好の入り目だと思ったが或世から放たれているのがなんとも皮肉だ。
あまりにも、あまりにも咲乃が苦しい。麻雀の神様はどこまで彼女を苦しめるつもりなのか。