【南1局】、親番。大介からリーチを受けた局面だ。
タンピンドラドラ高め三色のイーシャンテンになった元太。待ち表示を見てもらえばわかる通り、形でを打ったら放銃である。大介のリーチに通っている牌が少なすぎるため、ここはまっすぐ打ち抜いてしまうかと思われたが……

元太はあっさりを抜いた。
手の中の安全牌はと中筋で通りそうな
だけである。それでもこの局面、この点差を崩すような放銃が罪ということだろうか。
が5枚見えのこの手ではさすがに勝負にならないと判断した。

まさに危なげないという言葉通り、【南1局】を流局で終えると【南2局】は自身の和了りで局を進め……

オーラスはわずか5巡。天から授かったフェニックスのキー牌での3000・6000で、大きなトップを獲得した!

まさに元太強しという半荘であったが、やはり光ったのはその守備的な手組であろう。
危なっかしさが全くないこの男。今期ここまで不調なフェニックスの救世主となるか。

まだまだ長いこの旅路。我々も巨人の肩の上に立って見守っていきたい。

日本プロ麻雀連盟所属・35期後期生。麻雀と着物と民俗学が大好きなプロ雀士。
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