分水嶺は南4局〜松本吉弘と逢川恵夢、マッチレースを制したのは?【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 11/7 第1試合(麻雀チャンネル)】担当記者 千嶋辰治

例え【3マン】を通してもその後が続かない。

それならば…と、一度通れば三度通る暗刻の【8ピン】を選んだ。

松本の河に【9ピン】が早く切られており、自身で【8ピン】を3枚持っていることからシャンポン待ちにも放銃しない。

もちろん【5ピン】【8ピン】待ちがないわけではないが、先々のことを考えれば【8ピン】切りは理に適った一打と言えるだろう。

 

先々の安全を得られた逢川。

最後のツモでテンパイに漕ぎ着けて、

松本との2人テンパイで流局。

放銃スレスレのところから1,500点を得る側へ。

失点が続いた点箱へ点棒が戻ってきた。

 

ここから逢川の逆襲が始まった。

東4局1本場。ドラは【4ソウ】

中盤を過ぎて逢川がリーチ。

すぐに松本が逢川の現物である【4マン】【7マン】で追いついたがこの【5ソウ】は明らかに強い牌。

ラス目のリーチに突っかかるべき高いヤミテンが入ったように映る。

結局、他家からこぼれてくることはなく…

その間に逢川が【赤5ピン】のツモアガリに成功。

リーチツモタンヤオ赤の2,000-4,000で息を吹き返した。

 

ゲームは後半サイドに入って南1局

南家の逢川、好配牌を得たが肝心の南はドラ表示牌に1枚見えてしまっている。

これが鳴けるかどうかが勝負の分かれ目だが…

これが松本からスッとツモ切られてポン。

そして、

序盤の苦戦が嘘のよう。電撃の満貫テンパイ。

【1ピン】チーで待ちを【3ピン】【6ピン】に伸ばし、軽やかに【6ピン】をツモって2番手に浮上。

 

迎えた親番の南2局

勢いそのままに先制リーチ、そして一発ツモ。

リーチ一発ツモピンフの2,600オールを加点して松本を追撃。

さらに南3局では、

リーチツモドラ赤ウラ3の3,000-6,000を決めてついにトップ逆転!

4万点以上の差がひっくり返された松本はゲンナリしたこの表情。

無理もない。自身の親番でハネ満を浴びせられ、これ以上ない逆転のされ方をしたのだから。

しかし、二人の差は4,900点。

1,000-2,000のツモか2,600点の直撃で再逆転が叶う。

 

そして、運命の南4局が始まった。条件なしにとにかくアガリたい選手は松本以外の三人。

逢川はアガリトップ。

醍醐は3着浮上がかなり遠いため、たろうに逆転される前にアガりたい。

そして、たろうは連荘必須。

松本だけが前述の条件に枷をはめられている状況。

 

まず、アガリトップの逢川の配牌。

第1ツモで【白】がトイツになった。

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