と考えていた方もいらっしゃるだろう。それはちょっと極端なので、ぜひこれから、柔軟に待ちを選んでいただけたらと思う。
ちなみに、麻雀AI「NAGA」は5タイプとも、
打
リーチが「最適打牌の可能性が最も高い」としている。
注意点としては、牌の上に伸びているバーは、今述べたように「最適打牌の可能性」を示している。
これだと、「
切りリーチが80で、
切りリーチが20」くらいだが、これは「どちらもアリ」という見方になる。
NAGAたちは、
「
がよさそうだけど、
でもいいかもしれないね」
と言っている。
推奨度においては、「絶対値=優劣」ではないのだ。
やや話が逸れるが、麻雀におけるAIの扱いについて少し話したい。
重要なのは、NAGAをはじめとした各AIを、あくまでも「強い打ち手の一人」という認識でいることだ。
色々な打ち筋のAIが出てきていることからも、「AIが正解」ではないのである。
NAGAに関しては、よく「悪手率」が話題になるが、これは「NAGAの選択と大きく乖離していた打牌の出現率」を表す。
要は、「各NAGAの選択において、その範疇にない打牌」は全て「悪手」とされるので、「NAGAが理解できないくらい良い打牌」も「悪手判定」を食らうことになるのだ。
例えば、NAGAらは読みにまだ隙が多いので、Mリーガーが読んで繰り出した妙手を、「悪手」だと処理してしまうことも多い。
もちろん、ミスを悪手とすることもあるが、AI解析を見るときには、「悪手」という用語のネガティブさに引っ張られないのも大事なことである。
AI解析に興味がない方には長い脱線となったが、MリーグにおいてNAGAの解析が適切に当てはめられていないケースをしばしば見るので、この場を借りて説明をさせてもらった。
話を戻して、「
切りリーチと
切りリーチ」はどちらがいいかというと、
「どちらでもいい」が私の見解だ。
巡目が浅ければ浅いほど、通っていない牌が多くなる。その場合は役牌が打ち出されるケースも多くなるが、この巡目だと悩ましいところである。
枚数はもちろんリャンメンの方が多い。しかし、待ちの質としては、真ん中にかかる
–
より、
と
のシャンポンの方がいい。
ツモによる満貫を狙うもよし、出アガリによる7700や12000を狙うもよし、ここは「好きな方を選ぶ」のがいいと考える。
私自身は
を切ってツモによる満貫を狙いにいきそうだ。
ただ、麻雀ではこのように「これ一択!」と決められないケースも多い。
「微差だ」と理解しておくことで、少し状況が傾いたときに、有利な方を選べるので、それはそれで大事なことである。
ここで黒沢が切った
を、
HIRO柴田がチーすれば、
を切ってテンパイだったのだが、HIRO柴田は
を鳴かなかった。
HIRO柴田は役牌に関しては、自分が使うときも場に打ち出すときも「重め」に価値を見る打ち手だ。
リーチにション牌の
を打つほどの手ではないと感じたのだろう。
「その前に
のポンを取っていたら、この
でアガれていた」ように考えたとも、検討配信では語っていた。
HIRO柴田がチーしていた場合は、打ち出された
で、黒沢のアガリが出ていたことだろう。
結果は、
黒沢の一人テンパイ。
黒沢の河をよく見ると、
が並んでいる。
麻雀の結果は、本当に紙一重だ。
続く東2局1本場は、
黒沢が堂岐から、リーチピンフ一盃口裏の12300を出アガリ。
次の東2局3本場は、
先制リーチを打った堂岐に、HIRO柴田が追っかけると、
これを堂岐が一発キャッチ。
「ロン」
HIRO柴田が、リーチ一発ピンフドラ赤赤、12600のアガリを決める。
立て続けに放銃してしまった堂岐だが、アガリや連荘で親を繋いだあとに、
リーチツモ三色の4300オールを決め、全員を抜き返す。
黒沢も黙ってはいない。
役なしのダマテンに構えていた黒沢は、ドラの
を引き入れてリーチを放つと、
これを一発ツモ!
裏も乗せて、リーチ一発ツモドラ赤裏の3400-6400を決める。













