萩原聖人の魂の叫び、
そして中田花奈が進む道
──16戦ぶりの勝利と
三年目の成長物語──
文・小林正和【金曜担当ライター】2025年11月14日
らしく、冷静に。
忘れかけていたものが、もうすぐ手に届くところまで来る。
最後は、ほんの少しだけその情熱があふれ出てしまったが、それでもすぐに胸へそっと手をあて、自分を取り戻す。
そしてついに、チームへ16戦ぶりの歓喜の雷鳴を届けるのであった。その裏では…。
第2試合
東家:中田花奈(BEAST X)
南家:茅森早香(セガサミーフェニックス)
西家:萩原聖人(TEAM RAIDEN / 雷電)
北家:阿久津翔太(KADOKAWAサクラナイツ)
何切る!?どう鳴く!? ──分岐点となった三局──
東1局、阿久津がいきなり
倍満ツモ。
まるで季節外れの桜が突然、咲き誇るようなロケットスタートだ。
そして、9/16のデビュー戦以来となるトップへ向けて、卓上の空気が一気に華やぐ… と思われた。
しかし、本番はここからだった。
迎えたのは
分岐点①:東2局
こちらは、親・茅森の6巡目の何切る!? シーンだ。
昨日はチームがデイリー・ダブル、今日は元太がトップで三連勝中。最高の流れを、監督でもある茅森にしっかりと繋いできている。
(ここは間違えられない。)
俗にいう6ブロック寄りの選択である。
下の三色はキープしつつ、![]()
と![]()
のどちらも後から選べる余地を残す。さらに、2枚切れの
が消えた場合などは、その両方のターツを採用できる。そんな柔らかい一打だ。

参考までに、ナーガくんの推奨は
切りか
切り。
不確定な三色にこだわるより、二度受けだったり、すでに2枚切れて弱くなっているターツを処理して、最後に良形が残る一盃口含みを優先した判断であった。
選択は続く。
数巡後、やって来たのは
。もう一段踏み込んだ決断を迫られることになる。さて、何を切る!?
少しだけ時間を使った後、ここでは![]()
ターツ払いへ。
見た目枚数だけなら![]()
の方が残っている。
しかし、先切りした
を活かして
の出アガリ率を上げられること、さらに一人だけ
を早く切っていることから、この局面ではわずかにマンズの方が優位。そう判断したのだろう。
どちらにせよ、いち早くリーチを放ちたい場面だ。
しかし、先制したのは…
こちらはチーム直近15戦トップなし。いわば前半戦の踏ん張りどころとも言えるTEAM雷電・萩原。















