黒沢咲、門前の輝き再び【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 12/11 第1試合(麻雀LIVEチャンネル)】担当記者 喜多剛士

黒沢はトップを守るため、リスクを承知で【白】をポン。ペンチャン・カンチャン残りのリャンシャンテンで、安全牌も少ない中、攻めの姿勢を崩さない。

先制したのは岡田。【赤5ピン】を引き入れ、【4ソウ】【7ソウ】待ちでテンパイ。リーチを宣言し、場に緊張が走る。

一馬は、放銃してもラス落ちのリスクが小さい立場。攻めやすい状況の中で【6マン】をチーし、【5マン】【5ピン】のシャンポンでテンパイを取る。ただ、【5マン】は自身の手牌に使われており、一旦テンパイに受け、変化を待つ構え。

すると次巡、一馬があっさりと4枚目の【5マン】を引き寄せる。タンヤオ・赤の500-1000。このアガリで3着を確保し、オーラスの攻防に幕を下ろした。

黒沢は今シーズン、副露やダマを織り交ぜた柔軟なスタイルを見せてきたが、この日は昨季までの持ち味である門前高打点のリーチが冴えわたった。東1局東3局2本場でのツモアガリは、まさに“らしさ”が際立つ一撃だった。
岡田は、ドラに恵まれる場面こそ多かったものの、手牌が整わず苦しい展開が続いた。それでも冷静にアガリを重ね、2着を確保。チームが苦境にある中、勝利が欲しい一戦だっただけに、悔しさの残る結果となった。
石井一馬は、後手に回る局面が目立ったが、その中でも粘り強くテンパイを重ねる姿勢はさすが。個人スコア2位の実力を随所に感じさせた。
小林は、先制リーチから山にアガリ牌が残る場面も多く作ったが、ツモりきれず。ロン牌を引かされる不運も重なり、南1局の放銃が結果に大きく影響した。

激戦の果てに浮かび上がったのは、黒沢咲の“原点”だった。

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