竹内元太、勝利を手繰り寄せた6000オール2連発【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 12/25 第1試合（麻雀LIVEチャンネル）】担当記者 喜多剛士

そして、絶好のを引き入れ、一通が見えるイーシャンテンに。カンチャンの選択を迫られる中、最終形の優位性を見据えて打のカンを残す構えを取った。

さらに、を暗刻にしてテンパイ。迷いなくリーチを宣言。高目のは山に３枚、勝負を決めるには十分な枚数だ。

その思いに応えるかのように、元太が力強くをツモ。リーチ・一発・ツモ・一通・ドラ・赤の6000オール。トップ目の本田に迫る、会心の一撃となった。

 

南３局１本場

ダントツだった本田に、元太が10900点差まで迫って迎えた南3局1本場。ネックだったペンを引き入れ、リャンシャンテンに。打点こそないが、刻子を含むリャンメン2つで、スピード感ある手牌が整う。

さらに、を引き入れてイーシャンテン。ドラの受けも残る形となり、アガれば逆転トップも見える勝負手に。

そして、を引いてテンパイ。を切ってリーチを宣言。高目のなら満貫、トップ浮上が現実味を帯びる。

その瞬間はすぐに訪れた。なんと、ドラのを一発ツモ。リーチ・ツモ・一発・ピンフ・ドラ・赤・裏の6000オール

２局連続の6000オールで、元太が一気にトップへと躍り出た。

南3局2本場では、本田が意地のリーチ・ツモ・ドラ。1000-2000の加点で点差を詰め、勝負はついにオーラス・南4局へ。トップを巡る攻防は、最後の一局に託された。

 

南４局

第一打、親の高宮が放ったを元太がポン。雀頭こそないが、リャンメン2つを残した好形で一気に勝負に出る。

だが、親の本田も黙ってはいない。ドラのを重ね、イーペーコーや６７８の三色まで見える勝負手に。

そんな中、元太がをチーしてのテンパイを入れる。

すぐさま本田も追いつく。を引き入れ、イーペーコーのテンパイからリーチを宣言。待ちは山に3枚、逆転を狙う渾身の一打だ。

そして、元太が引いたのはなんと。リーチに対する一発目、しかし迷いはない。ノータイムでプッシュ。

山に3枚のペンチャンと、6枚のリャンメン。決着はすぐかと思われたが、局は終盤へともつれ込む。そしてついに、本田がを放銃。・ドラの2000点で、元太が押し切った。

 

前半は我慢の展開を強いられていた元太だったが、南3局で連続の一発ツモによる6000オールを叩き込み、一気に試合をひっくり返す見事な逆転劇を演じた。

一方、本田は前半のゲームを支配し、5万点超えのトップ目で南場を迎える盤石の展開。しかし、南3局からの猛攻にまさかの逆転を許す。オーラスでは渾身のリーチで再逆転を狙ったが、元太の押しに屈し、無念の2着に終わった。

浅見と高宮はともに高打点のツモアガリを浴び、持ち点を削られる苦しい半荘に。見せ場を作る場面もあったが、流れを引き寄せるには至らなかった。

南場にすべてを懸けた元太の勝負強さが際立った一戦。まさに、最後まで何が起こるかわからない麻雀の醍醐味が詰まった一戦だった。