6,000オールは親のハネマン! 一発でたろうを抜き去っていった。
更に、悪夢は続く。
東4局
視点は変わって、こちらは親・内川の手番。
ドラドラを貰ったものの、ホンイツか七対子か。迷いが生じる形だ。
ここは選択肢の中では、何故だか右手からいちばん遠い
に手を掛ける。とはいえ自然と進める一打だろう。
ちなみに
も浮いていたが、それはいわゆる「指運」というやつだ。
それは内川にとっては「すれ違い」の逆の「噛み合い」と言うのかもしれない。
だが、たろうにとって今はキレイ事など言ってられない。内川へ望むのは「すれ違い」の方なのだから。
しかし、その思いは届かず。
その一組のトイツの威力が存分に発揮される七対子のアガリ。またしても親の6,000オールだ!トップどころか、2着さえ危うくなってくる。
たろう
「実は、無理だなっていう気持ちになっちゃってました。(初トップは)来年かなって。」
そして、ポロッとこぼれたその本音に繋がったシーンが、こちらだ。
東4局1本場
4着目の下石からのリーチを目の前に、たろうも追いつく。
「リーチ!」
現状、トップ目の萩原を追いかける立場。リャンメン・テンパイなら当然の一手なのに…
そして、ABEMAのカメラ・パフォーマンスは本当に凄い。その瞬間のたろうの表情を、逃さなかった。
(初トップ… 今年は難しいかなぁ)
確かに、そう心の声が聞こえてきそうな悲壮感が漂っていたのだった。
東場は、そんな「すれ違い」の連続。
間に合いそうで間に合わない。届きかけて、届かない。
たった一つの後先が、運命をねじ曲げていく。
それは、まるでシェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』のようだ。
悲劇は派手に始まらない。届かなかった1牌(手紙)ひとつで、結果が傾く。
半ば、諦めに近い気持ちだった。
ところが、南場でゼウスは遂に目覚める。
南1局
と
をポンすると、程なくしてホンイツのテンパイ。
ここは見た目枚数の多い![]()
待ちに受けると思われたが…
なんと
切り。
つまり
単騎テンパイに取ったのだ!
その時の全体図がこちら。
そして理由・思考を求めて、本人による振り返り配信にお邪魔することにした。
たろう
「最近の“たろう界隈トレンド”だと、こういう仕掛けには字牌を被せてくることが多いんです。河に顔を見せてない字牌は山にあると読みました。あと下石がやる気満々で、![]()
より字牌の方が先に余ると思ったので、ツモよりロン寄りに。さらに、あとで待ち替えした時は、例えは
とかは出アガリ率が上がったり、相手に![]()
を打ちづらくさせる効果もありますね。」
解説・河野直也
「
と
を持ってる人がいた場合、緑一色の芽を先に摘む意味合いで
から切られることが多い。今回は切られてないってことは、山にいるんじゃないかという思考ですね。」
赤い
単騎から緑の
単騎へと、一日遅いクリスマス・カラーのイルミネーションを辿る。
これにより、1枚だった当たりが2枚に増えると…














