瀬戸熊直樹と、クマクマタイムという時間【Mリーグ2026-27 観戦記 10/20 第2試合(麻雀ch)】担当記者 カイエ

テンパイし、何の迷いもなく【5マン】切りリーチ。シャンポンではなくカンチャンを選択。
直前に上家の太から【5マン】が切られた瞬間、決めたのだという。わずか2秒の思考。

太もテンパイ。だが、役無し。
まだ南場の入口でラス親もあるとはいえ、ペンチャンや単騎で親のリーチに向かっていくのは、勇気でなく無謀だろう。ここは現物の【9ソウ】切りとし、仮テンの【8ソウ】単騎待ち。

すぐに瀬戸熊から【8ソウ】が切られるも、当然アガれず。
リーチなら一発でとらえられていたが、さすがに結果論。

なんと複雑な来方をするツモであることよ(詠嘆)。
【8ソウ】を切れば【5ソウ】が無い【2ソウ】–【5ソウ】待ちだが、それもフリテン。

そこで、暗槓とした。
現状ラス目につき、アグレッシブに戦う。太の持ち味だ。

そして、そのままリンシャン牌をツモ切りリーチ!

待ちの【8ソウ】はついさっき瀬戸熊から放たれ「通った」現物。
しかも暗槓したのは【5ソウ】だけにリャンメンもなく、これは盲点中の盲点。今シーズンのベストオブ盲点大賞最有力候補の誕生だ。

同巡、航もテンパイ。こちらも七対子・ドラドラの勝負手。

しかし、

中空で、牌が舞うようにくるりと回転し、

撓(しな)る指先から、目にも止まらぬ速さで卓上に叩きつけられた。

トルネードだ。

強打の不快さはそこにはなく、ただ胸がすくような、心地よい牌の音が響いた。

リーチ・ツモ・赤・ドラ2=4000は4100オール。
瀬戸熊直樹、一気にトップ奪取。

強い。

守るべき牌は止める。そして、勝負すべきところでは敢然と踏み込む。東4局の冷静な守備があったからこそ、この親満ツモがいっそう、鮮やかに映る。

南1局2本場

さらに瀬戸熊が先制リーチ。

しかしこの【4マン】–【7マン】待ちは山に1枚しかない。

Hey,尻!
航だ。瀬戸熊の当たり牌である【7マン】を3枚持っている。
そして追っかけリーチ。
ただし、上位互換かと思われたこの変則三面張待ちは、やはり山に1枚。

すなわち【4マン】のめくり合いだ。

デジャヴュ、かな?

指を捻り、そのまま真っすぐに下ろし、またしても【4マン】をトルネードでツモって勝負あり。
鳥肌物の、リーチ・ツモ・トルネ-ド・裏1=2000は2200オール!

いわゆるアヤッ牌ってやつだな。

日吉「これ、始まるやつですよ、剛さん。麻雀にもし、勢いや風があるなら」
日吉「これは来てますね」
小林「・・・点棒が来てますね」

確かにそのとき瀬戸熊は、他家から「来ている」点棒を集めるのに夢中なのであった。

日吉「瀬戸熊もたまにもう、皮肉に笑って言うんですよ」

南3局

日吉「クマクマタイムなんてもう随分やってねーよと」

日吉「そんなもんねーよって言うんですけど」

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