秋の夜長にサクラの調べ 岡田紗佳 デイリーダブルへ【Mリーグ2026-27 観戦記 10/22 第2試合(麻雀2ch)】担当記者 黒田瑛太郎

秋の夜長にサクラの調べ
岡田紗佳 デイリーダブルへ

文・黒田瑛太郎【木曜担当ライター】2026年10月22日

第2試合

東家:滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
南家:永井孝典(EX風林火山)
西家:岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ)
北家:中田花奈(BEAST X)

好調続くサクラナイツ、堀慎吾の完璧な内容のトップという素敵なバトンを受け取り、本日の第2試合に出場することとなったのは岡田紗佳だ。

珍しく先に結果を書いてみるが、東1局、東2局と連続で躱し手を決め、親番には目が覚めるような6000オール一閃。なんとも華々しいトップを飾りデイリーダブルを達成することになった。

これにて、サクラナイツのメンバー全員が今季のデイリーダブルを経験する絶好調ぶりだ。

しかし、危なげなくこの半荘を渡りきったかと言われればそうではない。磐石に見えたトップが揺らぎ、危ぶまれた瞬間があった。サクラナイツのYouTubeチャンネルに上がっている感想戦の2分弱の動画でもそこが振り返られていた。

それは南2局、トップ目でのゴールが目の前に迫った時に訪れることになった。ラス目の滝沢、3着目の中田からの2軒リーチに挟まれ、安全牌を切らし、中田への【1マン】での満貫放銃となった局である。感想戦では、もっと手狭に受けるべきだったのか、【1マン】以外にも切る牌があったのかが簡単に検討されていた。

今回はそんな南2局の分岐点や打牌候補を一巡一巡見ていこうと思う。(保険をかけておくが、私も同じく放銃となっているだろうし、打牌を批判する意図は一切無いことを先に明言しておく。)

まず、今局の点数状況は以下の通りだ。

そして岡田の配牌はこちらである。

悪すぎないが、特別良くもない。【9ピン】から切り出して様子を見つつの進行になる。

続く2巡目【1ソウ】を引き入れ1メンツ完成し打【4マン】。瞬間【3マン】の受け入れは残しつつも、【1マン】をほぼ雀頭に決め、愚形部分のカン【3マン】を払いつつ、【3ピン】に良形のくっつきを求める守備的な進行だ。2479という持ち方は片方が良形変化しても、もう片方の良形変化する牌と受けが被ってしまうので、牌効率上あまり嬉しくない形と言える。【3マン】の受けも残ることから愚形を払うとすれば、打【4マン】になるだろう。他家の速度感もまだ分からないのでここまではまだ分岐もあまり無いように思える。注目したいのはここからの2巡の他家の動向だ。


まず追いかけたい立場で手牌を広げたい中田から中張牌の【8マン】が最初に余る。


続けて3巡目、中田からドラそばの【8ピン】が打ち出され、やや速度を感じる。


そしてラス目の滝沢からも比較的端の牌ではあるが中張牌の【2ソウ】が余り始める。

そして更には、手牌がタンヤオに寄っていた親の永井から3,4巡目に【西】が対子落としされる。

ここまでで、自分の手が少なくとも1番手では無さそうと予想は立ちそうだ。

そんな状況を受け、岡田は安牌候補の【東】を更に抱え、打【2マン】とし、【1マン】を雀頭に固定する。


更に中田から親の現物の【東】が悠々とツモ切られ、岡田目線中田のやる気を更に感じる。

ますます守備を意識したい状況で迎えた5巡目。


【5ピン】を引き入れ、2メンツ目を引き入れた岡田は打【東】とした。この時点で【白】【中】は生牌であり、【東】は2枚切れのほぼ安牌と言える。

私がまず最初の分岐として検討したいのがこの打【東】だ。基本的に子供のツモアガりで局が進むのは嬉しい状況なので、役牌を滝沢・中田に対して絞る必要はそれほど無いと言える。それでは親の永井に役牌の対子がありそうかどうかが重要と言える。まず自風の【東】から切っているので、1枚だけ【白】【中】を持っていて後から重なったパターンは少なそうだ。また【西】の対子落としから字牌シャンポンのリーチに向けた進行のパターンもやや減っている。となると、この【白】【中】が鳴かれるパターンとしては、例えば【5ピン】【5ピン】【6ピン】と【白】【白】などの数牌のフォローと配牌時点からの役牌対子の場合が多そうだ。となると、リーチまで時間の問題かのように思えるので、その前に【東】を残し、子供に鳴かれたならよし、親に鳴かれても安く済ませたと考え【白】か【中】(厳密には、リーチになった時に高くならないように裏ドラが少しでも乗りづらい【白】から)を切っておくのも1つの手だったかもしれないとは思う。ただ三元牌が全て生牌で微妙に切りづらい牌なのと、結果には関係の無いところなのでこの辺りで次に進もうと思う。


続く中田は【4ソウ】を切り、段々と濃いところが余り始めている。

そして6巡目、岡田は【5ピン】をツモり、カンチャン2組の一向聴となる。
打【白】とし、素直に一向聴に受ける。自分はドラ1の現状愚形確定の一向聴。聴牌しても他家に速度感を感じている上、ドラは使いやすい【7ピン】ともなると、意気揚々とこのままリーチとはいきづらい状況だが、分岐点はこの一向聴に取るのかどうかというところだ。しかし【白】【中】はこの時点でまだ生牌で安全牌とは最早言えない。それならば素直に手を進めるのが良いだろうと私は思う。

そして次巡、岡田は【3ピン】を重ねる。


岡田はこれを打【中】とした。

ここで【1マン】を対子落とししておく手もあったのかなとは思うが、【中】は依然生牌のまま、さらに滝沢の【2マン】が早く、【1マン】は滝沢に打ちやすい。加えて【1マン】を切ってしまうとツモ【2ピン】などの変化を逃してしまう。そのため、その他の候補としては【3ピン】か【5ピン】を手放しどちらかの愚形を固定するか、あるいは最早カン【8マン】を払ってしまうかといったところだが、【3ピン】が横に伸びた時に2度受けになってしまうのでカン【8マン】は払いづらい。【5ピン】を切ると【1マン】【3ピン】の対子を一旦固定してしまうことになるので平和の役あり聴牌効率が落ちてしまう。となると打【3ピン】がこの中では良さそうだ。【中】を切って目いっぱいか、【3ピン】を切ってややスリムに受けるか正直私では答えは出せないが検討の余地はあるように思える。


そして滝沢から【西】を切ってのリーチが入る。


岡田は【8マン】を引き入れ聴牌はするものの、


愚形につき【2ソウ】を抜いての完全撤退だ。


中田は一発目に無筋の【2ピン】をプッシュ。

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