全員集合!ならぬ、全員戦場!競り勝ったのは…。の巻【Mリーグ2026-27 観戦記 10/26 第1試合(麻雀2ch)】尻無濱航 vs 松本吉弘 vs HIRO柴田 vs 鈴木大介 担当記者 中島由矩

航は河を一瞥し、

打【2ソウ】。ツモった時のみアガれるテンパイすら組まなかった。

もう松本のアガリを待つだけか。そう誰もが思った瞬間、

柴田がチートイツをテンパイすると、即リーチを決断する。待ち牌の【北】は場に1枚も切られていないが、

大介がトイツで抱えている。トイツ落としでの一発放銃も、可能性としてはあったが、大介の選択は打【2マン】だった。

【7マン】が当たり牌になりえた大介も、航も、この瞬間テンパイを入れていない。

松本は、12000にするために必要な【5マン】を重ねることができた。

柴田のタンキ待ちは、そのうちの2枚を大介が抱えていて山に1枚、一方自身の待ち牌である【3ピン】–【6ピン】は山に7枚ある。

これだけの条件がそろってなお、

松本の手に、【北】はやってきた。

ちょっとはにかみながら、「やあ」と言っているような気がする。

呼んでねーよ。

と、松本は思ったか。

とにもかくにも、柴田は牌を倒す。裏ドラが乗って、12000に仕上がった。松本のリードは一瞬にして水泡に帰す。

南3局

最初にチャンスをつかんだのは、ラス目の松本。2巡目にドラの【白】が重なり、起死回生のアガリを目論む。

2着目の大介は、ダブ【南】を重ねて待ち構えていた。ポンしてドラの【白】を打つと、

松本も当然のポン。イーシャンテンに。

しかし、その松本がテンパイを入れる前に、「いざ勝負!」と戦場に赴いたのは大介だった。

ダブ【南】・赤の3900をアガれば、大介の持ち点は29400となり、オーラスがグッと戦いやすくなる。剣ヶ峰をいざ制さんと、二刀流ブルドーザーが、戦場に一番乗りだ。待ち牌の【3マン】–【6マン】は、山に4枚生きている。

「ついてこい、俺のヴァース!」は、航のキャッチコピーで、大介の「二刀流ブルドーザー」に当たる言葉。本来は、ラップやヒップホップで使われるのだそう。

先に紹介した東2局2本場で、テンパイ取らずとした、あのシーンを思い出してもらいたい。その局の状況としては全く同じで、仕掛けやテンパイが入っているところに、自身が役なしのリャンメンテンパイを入れている。

ここでの航の選択は、リーチ。ツモ切られる【3ソウ】–【6ソウ】を、指をくわえて見ているわけにはいかない。

これは役なしだが 俺は意気地なしじゃねぇ
大介のテンパイは 俺が粉砕だ
ついてこい 俺のヴァース
乗っていけ サクラナイツ
今夜のトップに 届け俺のリーチ

航のラップが聞こえたかどうか、松本はリーチ宣言牌をチーしてテンパイ。【5ソウ】–【8ソウ】待ちが山に4枚眠っている。

さあ、真打登場。松本のすぐ次の手番で、親の柴田にもテンパイが入る。

柴田の二つ名は「紅顔のアサシン」。アサシンは暗殺者を指す。大介の【3マン】–【6マン】、航の【3ソウ】–【6ソウ】、松本の【5ソウ】–【8ソウ】をかいくぐり、【2ソウ】–【5ソウ】待ちに取って追いかけリーチをすると、

大介から一発でロンアガリ。

全員戦場の勝負を制し、この試合のトップをさらった。

チーム名で書くと、10位のEARTH JETSがトップ、9位の渋谷ABEMASが2着、という試合になり、上下の幅がグッと縮まった。

まだ120分の35とはいえ、そして9位と10位というライバル同士とはいえ、下位に沈む2チームが、上位の2チームを粉砕し、筆者のラップも文中にビシッとハマって、週のスタートから非常に充実した一夜になった。

「せーの、アースジェッツ!」

ねえ、モンダ民のみなさん。

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