熱論!Mリーグ【Thu】
たろう、園田、村上
「三人のおじさん」は
知恵と勇気を振り絞るよ
Mリーグの荒波に向かって
文・真中彰司【木曜担当ライター】2018年11月22日
時は現代、有名な三人のおじさんが 長い長い戦いをしていた。
一人は賢く、鳴き仕掛けを得意としていた。
一人は強く、リーチを得意としていた。
そしてもう一人は…勝利への道を最短で行く、素早いおじさんだった。
おじさん達は、激しく荒れるMリーグを、力を合わせて勝ち抜いていくことにした。
ところが賢いおじさんは翌日の大切な試合に備えて休養を取ることになり、強いおじさんは風邪を引いてしまった。
そんなわけで、素早いおじさんこと鈴木たろうは、二人の分まで頑張ろうと卓へ向かっていったのであった。
今回で6連投となるたろう。果たしてポイントを稼ぐことは出来るのだろうか?
【1回戦】
【東2局】
南家のたろう、わずか3巡目でこのリーチ。
をポンしていくかと思いきや、面前のままスルスルっとテンパった。
すぐに滝沢から高目のをロン。裏も乗って満貫になった。
さすが素早いおじさん。あっという間に満貫を掻っ攫っていった。
手組みを解説する暇もない、カジキマグロのようなアガリ。
平均打点8,746点(リーグ首位)は伊達じゃない。
【東4局】
今度はたろうに賢いおじさんが乗り移った。
(お、面白そうな手だな!)
ここからメンツ固定の打として、場に安い筒子の下での雀頭作りを目指すと、
(これを先打ちしとけば、かなりアガリやすくなるな)
このもツモ切り、が重なった場合のカン待ちへの布石も打っておいた。
そして思わず「計画通り」と言ってしまいそうなリーチ。
このカンを前原から簡単に討ち取って2600のアガリ。
ただ素早いだけじゃない。先を読んでアガリ率を高める、賢いおじさんでもあった。
【南1局】
たろうに赤が2枚のチャンス手。
ここでカンのテンパイを取ることもできるが、
、
およびを引けば両面以上のテンパイが入る優秀な形。
あくまで好形を狙う頑固なおじさんのたろうは、このをツモ切った。
そして狙い通りの待ちでリーチ。
視聴者の誰もが「勝ったッ!南1局完!」と思ったことだろう。
しかし、前原のリーチと滝沢のドラポンに押し返されてしまい…
滝沢へ12000の放銃となってしまった。
これがMリーグの怖さ。
いくら速くても、いくら用意周到でも、負ける時は負けてしまう。
荒波に呑み込まれてしまったたろうは、そのままラスを引いてしまった。
久々に見たこの光景。
たろう「次も行かせていただいていいですか?」監督「もちろん!」
まだまだここから。
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