多井の打
を討ち取る。
南4局も大混戦となる。ドラは
アガれば勝ちのヒサトは配牌で
トイツをもらい、それを2巡目に鳴くことができた。
これでヒサトが絶対的に有利だが、多井も１２３の三色で追いかける。
※チー 
どちらも
が欲しい。
そのが朝倉から切られる。
「ポン」
ヒサトがを鳴く。ポンとチーが同時の場合は、ポンが優先される。
多井の目から明らかにが3枚なくなった。
多井はが鳴かれる予感はあっただろう。
ヒサトも潰しのためにポンをする準備をしていたのだろう。
赤坂ドリブンズの村上淳プロは所作・発声を丁寧にされているからよく分かるが、自分がチーをする前に、ポンの発声の有無を待ってから、チーの発声をする。
多井もその発声の有無を待った。
そして「ポン」の発声があった。
でも諦めるわけにはいかない。まだは残り1枚見えていない。ヒサトがそれをもう1枚持ってきてノーテンになるかもしれない。海底で
でアガれるかもしれない。可能性が０％ではない。背番号にもある0.1％、勝てる可能あれば、それを追いかける。
可能性を追いかけるのは瀬戸熊も同じだ。多井とは12200点差。200点がもどかしいがハネ満をツモればトップになれる。
そしてその手を見事作り上げる。
リーチ・ピンフ・ドラ３のフリテンリーチ。ツモらないとハネ満にはならないし、トップにもなれない。着順をひとつあげるのも大切だが、この手をもらったらトップを狙うしかない。オリる選択肢もない。フリテン上等だ。ツモりに行く。
朝倉もすでにチーテンを入れている。
多井はアガれずとも、もう1局勝負にいきたい。
結果は、瀬戸熊の最後のツモが
となり、
ヒサトへの放銃となる。
試合後の渋谷ABEMASのTwitterにアップされた動画では、多井は暗い表情を見せず、明るく楽観的な空気を作りながら、鼓舞していた。
【試合終了後のコメント】
1戦目#松本吉弘 プロ @yoshihiro_npm
2戦目#多井隆晴 プロ @takaharu_ooi
💡次戦も応援よろしくお願いいたします！
次戦 12/11(火)よる7時〜
選手からのコメントはこちら⬇
— 渋谷ABEMAS(シブヤアベマズ) (@shibuya_Abemas) 2018年12月10日
だが「いまいちだったなあ」と太ももをパン、と叩くシーンがある。そこに、多井から漏れ出た悔しさがあった。
ここで終わるわけにはいかない。
背番号０１を背負って、緑の卓に向かう。
１勝をあげるために。
そして。
明日の対局は、遂にやってきた。
解説、萩原聖人。
雷電は解説も、面白い。
花崎圭司（はなさきけいじ）
放送作家・小説家・シナリオライター。映画化になった二階堂亜樹の半生を描いた漫画「aki」（竹書房刊）の脚本を担当。
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