ぎこちなさは初めての証猿川真寿、勝利を呼び込む完全メシ三倍満【Mリーグ2023-24観戦記 10/13】担当記者東川亮

ぎこちなさは初めての証
猿川真寿、勝利を呼び込む
完全メシ三倍満

文・東川亮【金曜担当ライター】2023年10月13日

大和証券Mリーグ。
10月13日の第1試合には、土つかずの開幕4連勝をかけて佐々木寿人が出撃した。放っておけばどこまでもスコアを伸ばしそうな魔王の前に立ちはだかったのは、ここまでいずれも勝利のない3選手。
果たして魔王に土をつけるのは誰か、それとも。

第1回戦

東家：黒沢咲（TEAM RAIDEN / 雷電）
南家：猿川真寿（BEAST Japanext）
西家：醍醐大（セガサミーフェニックス）
北家：佐々木寿人（KONAMI麻雀格闘倶楽部）

東2局は、前局にかわし手をアガった醍醐が先制リーチをかけ、猿川もドラのをポンして応戦するも流局。よくあるシーンに見えるが、この局が猿川にとって痛恨だったという。

振り返ったのは6巡目、ツモ切りの場面。を払えばをポンして満貫のリャンメン待ちテンパイという局面だったが、役牌のドラが切られる期待が薄いと考え、役をつけることを優先したか。

その後、リーチの醍醐からをポン、を引いてテンパイするが、をポンしての待ちテンパイなら満貫ツモだった。その後も待ち選択で裏目を引いての流局となってしまったことで、相当感触は良くなかったようだ。

そんな猿川を尻目に、寿人が親番で先制リーチ、醍醐の追撃を受けるもアガり切って2600オールツモ。

この試合も寿人のゲームになる、そんな気配が漂い出した東4局1本場、事件が起きる。

先制は寿人だった。チートイツテンパイから、ノータイムで待ちを選択。宣言牌となったは1枚切れ、対しては直前に黒沢が連打しており、いわゆる地獄単騎。山にいることは濃厚、そして打たれやすい待ちでもある。

このとき、猿川はが暗刻のカン待ちテンパイをしていた。そこで引いてきたを即座に暗槓。親リーチに対して全面対決の構えを取るものの、

待ちのが新ドラ表示牌でめくれた上に、引いてきたのは通っていない。さすがに待ちに不安がありすぎるので、前巡に黒沢が切ったを合わせ打って一歩後退。黒沢がを単独で持っているとは考えにくく、を持っているとなれば自身の待ちが薄すぎる、と読んだこともテンパイ外しを後押しした。

しかしリャンメン待ちになったなら話は別。打点的価値もあるのでリーチで勝負をかけた。ツモればリーチツモドラドラ赤でハネ満から。山には互いのアガリ牌が1枚ずつ、しかし寿人のは他の2人からも切られやすい牌で、猿川が不利に見えたが・・・

猿川が山との勝負に勝った。ラストのを引き込んで競り勝つと、

・・・猿川がカンしたのは。
槓ドラ全ノリ完全メシ祭発動！
今シーズンのMリーグはカンドラが全ノリした場合に「完全メシカレーメシ」100食がプレゼントされるキャンペーンを行っているので、ぜひご参加いただきたい。
応募方法はX（旧：Twitter）にてMリーグ公式アカウント (@m_league_) をフォローし、「#槓全メシ完全メシ祭」「#Mリーグプレゼントキャンペーン」のハッシュタグ2つをつけてポストするだけだ。

1、2、3、4、5、6・・・。
あまりのドラの乗りっぷりに、猿川も思わずカウント。

ドラは表ががダブって2つ、1枚、裏に1枚、が4枚。合計8枚。
リーチツモ、表2赤1裏5の三倍満が炸裂した。

なお、この局は寿人が「引き算打法」で待ちを選んでいたらすぐにツモっていた。もちろん自身の中で理由があっての選択だったが、結果は最悪の裏目に。12000からの加点が三倍満親かぶりで12000の失点となる、一つの待ち選択が明暗を分けた1局となってしまった。

猿川が突き抜ける展開となったが、南2局にはここまでリーチ負けが続いていた醍醐がカン待ちをツモ、裏ドラが3枚乗ってリーチツモタンヤオドラ赤裏3の倍満。猿川との点差を現実的なところまで戻す。
それにしても、最近のMリーグは裏ドラが乗りまくっている気がする。どこかから謎の声が聞こえてきた気がした。
・・・ﾅﾝﾅﾝ？