ハネ満放銃もなんのその!
不撓不屈の闘志、HIRO柴田
文・香川さにい【金曜担当ライター】2026年11月6日
第1試合
東家:永井孝典(EX風林火山)
南家:竹内元太(セガサミーフェニックス)
西家:仲林圭(U-NEXT Pirates)
北家:HIRO柴田(EARTH JETS)
ハネ満放銃も即座に反撃!柴田が元太に借りを返す
東1局。いきなり大きく点数が動く展開となった。先手を取ったのは、親番の永井。リーのみの愚形待ちながらも、迷わず先制リーチを選択する。連荘を狙い、まずは主導権を握りにいった。しかも、待ちのカン
は山に4枚。十分にツモアガリが期待できる枚数だ。
一方、白を鳴いていた柴田も、ここでテンパイに追いつく。永井のリーチにひるむことなく、しっかりと
を勝負。白のみながらも、![]()
待ちのテンパイに構えた。こちらも待ちは山に4枚。永井に連荘を許すまいと、真っ向から勝負を挑む。
しかし、本命はこの男だった。ドラ3赤3を内蔵し、リャンメンサンメンチャンの1シャンテンに構えていた元太。永井から打ち出された最後の
をチーして、テンパイにたどり着く。この仕掛けからハネ満を察知するのは容易ではない。待ちの![]()
は山に残り6枚。この大物手を前に、永井と柴田は窮地を切り抜けられるのか——。
不運にも柴田が
をつかんでしまう。そして、これを止めることができず、元太への放銃となった。
対局舞台裏では「ちょっとやりすぎちゃったかも…」と反省の色を見せた柴田。しかし、元太の捨て牌は、一度回ったようにも見える。さらに、自身から![]()
が3枚ずつ見えており、
はワンチャンスとなっていた。そうした状況を踏まえれば、ここで
を押したのも致し方ない選択だったように思える。
元太がタンヤオ・ドラ3・赤3の大物手を見事にアガり、東発から大きな加点に成功した。仮に柴田が
をつかんでいれば、親番の永井が頭ハネでアガっていただけに、元太にとってはまさに幸先の良いスタートとなった。
しかし、今季の柴田はこのままやられっぱなしでは終わらない。
東2局。先ほどの放銃の悔しさも冷めやらぬ中、柴田が早くも反撃に打って出た。ピンフ赤2の1向聴の場面で、柴田は
を引き入れる。アガリをものにしたい勝負手だけに、手牌を目いっぱいに構える選択肢もあった。しかし、柴田は冷静にツモ切りを選択し、![]()
と![]()
の受け入れに狙いを絞った。前のめりにならないこの判断が、後に功を奏することとなる。
次巡、
を引き入れた柴田は、![]()
待ちで先制リーチに成功。前巡にツモ切った
が、あたかも
を誘い出す罠のように光る。そして、その罠にかかってしまいそうなのが、前局で柴田からアガリを決めた元太だった。
リーチの一発目こそ現物の
を切って難を逃れた元太だったが、次巡はそうはいかなかった。自身の手もまとまっていただけに、ダブルワンチャンスの
が打ち出される。しかし、その
を柴田がしっかりと捉えた。
ハネ満を放銃した柴田だったが、すぐさま満貫の直撃でやり返してみせた。序盤から高打点が飛び交い、面白い展開になってきた。
柴田が引いたまさかの
!期待に応える
切り
その後、仲林が6000オールをアガってトップ目に浮上。一度はラス目に沈んだ永井も、4000オールを決めて2着目に返り咲いた。高打点が飛び交い、目まぐるしく着順が入れ替わる激しいゲームとなっている。そんな中で迎えた南2局1本場。ここでもまた、大物手の気配が漂い始める。
發が暗刻の手牌から、トイツの
をポンして1シャンテンに進んだ柴田。受け入れも広く、中打点以上が見込める勝負手だ。ここは確実にアガリをものにし、2着争いに加わりたいところ。しかし、ここで
を引いた場合、柴田はどのような選択をするのだろうか。そんな「もしも」を考えてしまうのは、筆者だけではないはずだ。
そして、そんな「もしも」が本当に訪れるのが麻雀というものだ。柴田は、実際に
を引き入れてしまう。解説の小林が「
しか切るものがない」と、らしさ全開で語る中、柴田はそっと
に手をかけた。受け入れを考えれば、
を切るべきなのは百も承知。それでも、![]()
を払う展開を期待してしまうのが、麻雀ファンの性というものだろう。見事、期待に応えてくれた柴田。先日の国士無双に続き、2度目の役満なるか——。
しかし、
が重なるより先に
が重なり、テンパイ。待ちは![]()
だ。柴田のテンパイに先んじて、親の元太も![]()
待ちでテンパイを入れていたが、こちらは純カラ。あとは柴田が、この大物手をアガリ切れるかどうかだ。
結果は流局。終盤には永井もテンパイに追いつき、仲林の1人ノーテンとなった。元太と永井は、見事に押し切った格好だ。一方の柴田も、受け入れを狭めながら最後まで手を進め、しっかりとテンパイにたどり着いた。
永井が鮮やかなツモで逆転!柴田、薄氷の2着目から惜敗
南3局。柴田が仲林から、2000は2900のアガリを決めて供託1本を回収。2着目の永井との点差をわずか2600点としてオーラスを迎える。
オーラス0本場は、柴田と元太の2人テンパイで流局。この結果、柴田と永井の順位が入れ替わった。しかし、その点差はわずか400点。柴田は薄氷の2着目で、連荘を果たした。
オーラス1本場。先手をとったのは永井だった。カン
を引き入れてテンパイすると、カン
待ちのまま即リーチを敢行する。アガれば2着確保の状況では、アガリまでのスピードが命である。
追いかける柴田もテンパイ。前巡に
を通した柴田は、次巡にテンパイに追いつく。
を勝負すれば、出アガリもできるタンヤオドラ1のテンパイとなる。一方、
は永井の現物であり、安全にテンパイを取る選択肢も残されている。
難しい判断を迫られた柴田だが、熟考の末、
切りのダマテンを選択した。
は永井に相当厳しく、危険を冒すことはできないという判断だろう。そうであれば、ダマテンに構えた狙いは、次に
を引いた際、
を切るためだろう。状況を見極め、先々まで考え抜いた選択だった。
そして次巡。
を引き入れたところで、柴田はツモ切りリーチを選択。この判断について、柴田は対局舞台裏で「よく考えたら
が3枚見えているし、永井さんとの直対だからカン2sでリーチしてもいいかな」と語った。












