日付:11/29(40回戦/80戦)
配信URL:https://abema.tv/video/episode/444-1_s1_p36 (3:36:00~)
風林火山、滝沢和典
Mリーグ出場選手の中でも、どちらかといえば守備的な選手だろう。
非常にオーソドックスな麻雀で、あまり無理をしない。
遠い仕掛けもあまりせず、数少ないチャンスをものにしていくタイプだ。
そんな滝沢が追い詰められていた。
この半荘、持ち点は40,000点を超え、オーラスまでトップでゲームを進めてきた。
しかしオーラス、親の石橋が猛追。
滝沢は逆転を許してしまう。
そして迎えた4本場。
滝沢は第1打に切られたから仕掛けていく。
続いてもポン。
ドラが2枚あるので条件は満たしている。
ここはなりふり構っていられない。
全力で前進する。
さらに、後のない松本からドラのが出て、これもポン!!
なんと3フーロノーテンだ。
普段の滝沢では絶対にお目にかかれない光景だ。
「もう絶対に後には引かない!!」
滝沢の心の叫びが聞こえてきそうだ。
そしてすぐにテンパイ。
あとはアガるだけだが、そうは問屋が卸さない。
親の石橋がを叩きつけてリーチ!!
勝負手だ。
滝沢も後には引けない。
アガリ牌以外は切り飛ばしていく。
を引いて待ちに手替わると、
ほどなくしてツモアガった。
石橋を再逆転する3,000・6,000
普段の滝沢とは一味違う積極的な仕掛けで、まさに会心のアガリだった。
と言いたいところだが、実はこれだけだとちょっとまだ会心のアガリとは言えない。
いくら滝沢でも、アガってトップの手だ。
3着に落ちる心配もないので当然全力で仕掛けるだろう。
ではどこが会心だったのか?
少し巻き戻して、ドラのをポンしたところ。
ここから滝沢はを切っている。
河に関連牌は無い。
普通ならを切ってしまうのではないだろうか?
しかし滝沢は
これはピンズが重なってテンパイしたときに、カンと心中せずに、引きでよりアガリやすい形への変化を考えていたのではないだろうか。
結果論だがすぐにを引いてテンパイしているので、ここでもしを切っていたらどうなっていたか分からない。
がむしゃらに仕掛けながらも、丁寧に、冷静にを切った滝沢。
改めて会心のアガリだった。
と本日はここまで。
次回は最終回、朝倉・瀬戸熊・亜樹・近藤・多井・黒沢・園田の7名を紹介する。
ベストセレクション③に続く!!
阿部柊太朗
最高位戦日本プロ麻雀協会所属。オンライン麻雀「天鳳」の牌譜機能を駆使した超緻密な観戦記が話題に。ブレイク間近の若手プロ雀士。
masasio
天鳳8段、元雀荘のメンバー。ライター初挑戦のニューフェイス。Twitter→こちら
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