その一打、-92,000点につき。
瑞原明奈のMリーグ史上
「一番ショック」な放銃。
文・虫かご【金曜担当ライター】2025年12月12日
折り返し地点
12月12日(金)。一段と寒さが厳しくなった東京・浜松町のMリーグスタジオでは、LIVEチャンネルの第1試合にこの4選手が出場した。
第1試合
東家:下石戟(BEAST X)
南家:竹内元太(セガサミーフェニックス)
西家:勝又健志(EX風林火山)
北家:瑞原明奈(U-NEXT Pirates)
はやいもので、レギュラーシーズンも折り返し地点。
この試合は、首位の風林火山と、上位進出を狙う3チームがぶつかる格好となった。風林火山の勝又も、チームは好調とは言え、意外にもここまでの11戦でトップは1回のみ。首位街道をより盤石なものとするために、自身9戦ぶりのトップを狙う。
心配なのがPiratesだ。ここ数シーズンは、UKコンビ(鈴木優、仲林圭)の活躍もあり、常に上位に定着しているイメージがあるが、今シーズンはここまでなかなか波に乗りきれない。昨日も小林、優で2連続のラスをひいてしまった。瑞原で挽回したいところだ。
静寂を切り裂いた瑞原の倍満
対局は、立ち上がりから静かな展開が続いた。
東1局は、元太が勝又から1000点の和了。
東2局は、勝又がフリテンの
をツモり、700-1300の和了。
流局を挟み東4局1本場では、元太が瑞原から2000は2300の和了。
東場を終えた段階で最高打点が2000点という、さざ波のような展開でスピーディに局が消化されていく。
しかしここから、対局の波は大きくうねり出すことになる。
南1局1本場。
第一ツモでドラの
を持ってきた元太。間髪入れずにツモ切りとした。その他の数牌で手を組めそうだと判断し、鳴かれる確率が低い巡目で早々とドラに見切りをつける「元太らしい」一打だ。
しかし、これに声をかけたのが瑞原だ。なんと、配牌の時点で自風の
がトイツ。
も抱え、高打点の和了にむかって猛進する。
3巡目には
が槓子に。少し考えて、カンはせず打
とした。試合後のインタビューでは、「雀頭がない形だったので、ツモってくる牌によっては
が雀頭になるパターンも考えていた」と振り返った。
しかし次巡、![]()
ターツが埋まり、
を暗カン。新ドラの
も乗った。
さらに
で雀頭をつくり、跳満確定のペン
待ちテンパイをいれる。
さらにさらに、4枚目のドラ
を加カン。新ドラの
も含めてドラ7となり、打点は倍満にはねあがった。
ほどなくして
をツモ。見事に4000-8000は4100-8100の和了をつかみ取った。
その1打、-92,000点につき。
その後、勝又の1300-2600、下石野2000-4000をはさんで迎えたオーラス。
点棒状況はこのようになっている。
一見、瑞原が頭一つ抜けているように見えるが、下石、元太、勝又のいずれも、満貫ツモか跳満の出和了でトップ目に立てる点差だ。
瑞原に最も近い下石。第一ツモを終えた時点での手牌がこちら。
ドラのダブ
に加え、
もトイツ。両方とも鳴ければ、出和了でもトップに立てる絶好の手が入った。
順調に手が伸びてカン
も入る。
3巡目。対面の勝又から出た
をポンした下石。
ここで打
とし、チャンタも視野に入れた進行をとった。















