この国士無双のテンパイも、覚えている視聴者は多いのではないだろうか。
結果的に高宮のアガリとなってしまい、萩原のトップはまたお預けか…と思った人も少なくないだろう。しかし、萩原は諦めていなかった。
南3局、どうしても逆転してオーラスを迎えたい状況で、このテンパイ。
を切って一盃口を確定させてリーチする人も多いだろう。
しかし、萩原は切りのヤミテンを選択。
傍から見れば、タンヤオのみの1300のテンパイ。
しかし萩原は、これを最終形として見ていなかったのだ。
そう、この引きでの三色を見ていた。
この渾身の三色を村上にリーチでぶつけて8000点(+2200点)を加点し、この日のトップへの決定打となった。
「雷電の麻雀は…面白いんです!!」
インタビューではこれまでの思いをぶつけるように、高らかに叫んだ。
長い長いトンネルを抜けて、やっとの思いで掴んだ2勝目。
それが雷電の、萩原の新たなるスタートだった。
一度きっかけを掴むと離さないのもまた、スターたる所以なのかもしれない。
堰を切ったように3勝目、4勝目と積み重ね、12月だけで145.5ptを荒稼ぎした。
(画像は雷電公式Twitter @RaidenTeam より)
ミスチルの「星になれたら」には、こんな一節がある。
「長く助走を取った方が より遠くに飛べるって聞いた」
まさに試行錯誤を終えて勝ち出した今の萩原のようではないか。
10月11月の長い助走を終えた萩原は、瀬戸熊と黒沢と共に、ファイナルシリーズへ向けてより遠くへ飛んでいくことだろう。
2019年も、雷電の面白い麻雀に期待したい。
そしてまた、視聴者にあの決め台詞を聞かせてくれることを願っている。
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