この日は亜樹も喉の調子が悪そうだったし、萩原も体調不良で金曜日の解説がお休みとなった。
冷え込みが厳しくなった今日この頃、選手の方々は多忙だと思いますが、身体には十分気を付けてご自愛ください。
②朝倉の読みと押し引き(1戦目 東4局1本場)
この局は早々に多井が2副露。
これを受けた朝倉、
まずはこの手格好で少考。選んだのは…
。マンズは多井の仕掛けに危ないので、ピンズとソウズの比較。
1段目に全員がを切っていて、ピンズの下は物凄くよく見える。一方、は多井の副露と合わせて4枚見えで相当悪そうだ。
そのために悩んだが、タンヤオで仕掛けられることを優先して打とした。
平面なら悩むことのない何切るだが、これを考えるくらいにピンズが良く、またソウズが悪いと朝倉は読んだのだろう。
さらに巡目が進んだこの場面。
朝倉の選択は…
打だった。はさらに1枚切れて5枚見えになっている。これだけが見えていると、それに挟まれているは非常に使いにくい。
場況が無いなら、というド真ん中の並びシャンポンはいい受けとは言い難いが、
「ある両面が場に多く切れていて薄い時、その両面ターツの並びシャンポンは強い受けとなる」
と言えるのだ。
これは以前弟(朝倉選手)に教えてもらった知識なのだが、この場を借りて紹介したい。
その後、
朝倉の狙い通り、この手格好の亜樹からが打ち出される。
これを朝倉がポンして、タンヤオ赤ドラのカン待ち。場況に即した見事な判断だ。
しかし、カンはドラ表示牌待ち。なかなかアガれない。終盤に持ってきたのが、
多井に通っていない。多井は前順にを手出ししている。
じっと盤面を見つめて、読みに入った朝倉。出した結論は、
プッシュ。通った。
このを押せた理由が知りたくて、朝倉にちょっと聞いてみた。長時間の試合とパブリックビューイング会場での応対があったあとにもかかわらず、答えてくれてありがとう。
朝倉「多井さんは、からを引いて、またはからを引いて、受けたことによってが打ち出された可能性が相当高いと読みました」
なるほど、前巡の多井の打は、ドラのを持ってきてシャンポンにしたか、朝倉に打ちにくいをもってきて迂回したか、そのどちらかが本線と読んだのだ。
実際に多井の手牌は…
この形だった。朝倉、恐るべし。
この局は、朝倉と多井の2人テンパイで流局。
自身の読みが当たっていたのを確認していた朝倉。親番が落ちた後も読みが冴えわたり2着キープ。「今年も緻密なプレイが見られそうだ」と見る者に期待を抱かせてくれる内容だった。
③滝沢の手順(2回戦 東4局2本場)
※2回戦の選手は、画像下をご覧ください。
親番で大量加点に成功した滝沢、
5巡目に早々とテンパイが入る。どうする…
ここは打ダマとした。沈んでいるときの親番では愚形でも積極的にリーチを打って子方にプレスをかける滝沢だが、点棒にも巡目にも余裕のあるこの親番は手がわりを待った。
すると、
ツモで打。さらに、