人生をかけためくり合いなどそうそう観られるものではない。
オーラス1本場
瀬戸熊がトップのチャンス
7巡目にチートイツのテンパイ。
前の巡目にを切ってチートイツに決めたのが功を奏した。
ここは当然リーチに行くだろうと思っていた。
プレッシャーをかけるというのももちろん大きいのだが、
多井が3巡目にを手出し、4巡目にをツモ切り。
近藤は端牌ばかりの切り出しで不明。
朝倉が2巡目にを手出ししてその後を手出し。
近藤は分からないが、多井、朝倉はを持っていなそうなのだ。
単純な待ちとしてはの方が端に近い分良い待ちなのだが、今回はドラがでピンズの5より上が全く出ていない。
この局面に限ればよりものほうが期待できそうに感じる。
瀬戸熊の選択は待ちでダマテン。
これには解説の内川プロも首をかしげる。
「一刻も早くリーチしたい局面ですが・・・」
おそらくだが瀬戸熊はどこかでツモ切りリーチをかけようと思っていたのではないだろうか。
いやどこかでと言わず次にリーチをする予定だったのかもしれない。
ツモ切りリーチにはいくつか理由があって、主なものが
「待ちが悪くて手替わりを待った」
「点数が高いのでダマにしたが、状況が変わった」
のどちらかだろう。
後者の場合は待ちは絞りにくいが、もし前者、つまり手替わりを待っていたのだとすればへの警戒は若干弱まる。
カンやのシャンポン待ちだと瀬戸熊の立場なら即リーチときそうなものだ。
瀬戸熊はその裏をかこうとしたのではないだろうか。
そしてその1巡で引いたのが
今1枚切られたばかりの
これだ。
「リーチ」
しかしこのは近藤にトイツ。
安全牌に困らなければ出ることはないだろう。
リーチを受けた朝倉
トップの多井まではハネマンのツモアガリが必要。
2着の瀬戸熊までは3900の直撃かマンガンの出アガリだ。
条件には裏ドラか一発が必要だが、手替わりがほとんどない。
ドラのを引くくらいだろう。
ここはリーチを打つしかないかと思われたが、朝倉はを中抜き。
2着狙いのリーチを打たなかった。
リーチにが危険だ、というのも少しはあっただろう。
しかし皆さん忘れていると思うがこの日のテーマは
「アベマズ包囲網」
もし仮に自分がマンガンをツモったとして、ポイントはどうなるかというと
多井トップ +51.6
朝倉2着 +9.9
開始時のポイントを合わせると
多井 +107
朝倉 -57
となり164ポイントの差が付く。
一方仮に瀬戸熊がマンガンをツモってトップになった場合
多井2着 +9.6
朝倉3着 -23.5
トータルポイントは
多井 +65
朝倉 -90.4
多井との差は155.4ポイント
自分が2着になるよりもなんと1万点近く差がつかないのだ。