麻雀格闘倶楽部・高宮まり
火中の栗を拾いに行く
ツモ番なし狂気リーチ
【Mリーガー29人の名手】
Mリーグ2019 11/18
第1試合 東4局4本場 ドラ 供託×1
△2300
36500
24500
41300
東4局4本場。ここまで点棒が大きく動き、西家・高宮は24500点持ちながら3着。
この局は下家の園田がをポンしてピンズの一色手模様。
超終盤に高宮もテンパイを入れたがツモはもうないという状況だ。一応、出アガリの利く形だがここで高宮はどうしたか?
「火中の栗を拾いにいく狂気のリーチ」
高宮はここで打の待ちリーチを敢行。ツモ番なしのリーチはたまに見るが、アガリ牌以外何でもツモ切る先行リーチ者が不在、かつ超危険牌が宣言牌になるケースは珍しい。ただ、園田が捨てているピンズがだけ。通っていないスジも数種類あり、が通る可能性に賭けたリーチだ。たしかにリスクは高い。ただ、アガればデカいし(このとき園田ものシャンポン待ちだったので直撃はなかったが)、直後に園田が危険牌を掴めばオリてくれることもあるだろう。
実際、高宮のリーチ直後に園田がツモった牌は無スジの。園田は少考の末にこれを押したが、相当に切りにくい牌であったことは確かだ。
このリーチはなかなかかけられるものではない。ただ、勝ちに行くなら時には火中の栗を拾いにいく選択も必要だ。今回は残念ながら流局したが、闘う魂の込もったリーチ判断だった。
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東川亮
赤入り麻雀、東天紅(三人麻雀)などを愛する、さいたま市在住の麻雀ファン。本業はフリーのライター。飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」にて、オーナーである麻雀解説者・梶本琢程氏との接点が生まれ、その縁をきっかけとしてキンマWebにてライター活動を開始した。
ひがし@Twitter