パイレーツが発掘した財宝・瑞原明奈、女船長に就任!【熱論!Mリーグ】担当記者:山﨑和也

熱論!Mリーグ【Mon】

パイレーツが発掘した財宝

瑞原明奈、女船長に就任!

文・山﨑和也【月曜担当ライター】2019年10月7日

遠山「最近藤井くん飲みに誘ってもきてくれないなあ。そんなに麻雀ハマっているのかなあ」

里見「遠山編集長。今日もMリーグがあるので定時で帰ります」

遠山「里見くんも女性なのに麻雀好きだねえ」

里見「編集長、麻雀は女性人気が高いんですよ。それに今シーズンのMリーグは女性が強いんです。ここまで全8戦の対局のうち女性のトップが4回。魚谷プロは開幕戦に勝ってかわいいウィンクをしましたし、瑞原プロはとてもデビュー戦とは思えないほど落ち着きのあるインタビューでしたし、そして黒沢プロはインタビューで結婚報告もしたんですよ。それから高宮プロは………」

遠山「里見くん、早く帰ったほうがいいんじゃない?」

 

今回は1戦目の模様をお送りする。まず上の4人を見てほしい。筆者は「美女と野獣」というワードが浮かんだ。勢いに乗る女性陣に対し、前原がひとり気を吐くかどうかという顔触れ。これまでのMリーグだと男3、女1の組み合わせが多かったのだが、新加入の選手たちによって一気に華やかになった。今後もこういったカードが増えていくだろう。

まず抜け出したのがパイレーツ瑞原だ。親の先制リーチで攻め立てる。初出場での勝ちの勢いそのままに、流れるようなツモが続いた。ちなみに下図が序盤の牌姿である。

この時点じゃまだまだ凪の状態である。女船長、類まれなる船さばきだ。「面舵いっぱーい!」

筆者はMリーグで初めて彼女のことを知ったのだが、お美しい。これに対しギラリと目を光らせたのが

「地獄の門番」「ゴジラ」の異名を持つ前原だった。

親の安牌だったをポンして打。カンのテンパイを入れた。小娘に負けていられるかという気概を感じたのは筆者だけではないはず。

結果は瑞原が高目のを引き、裏ドラも乗って6000オール。瑞原が大きくリードを奪った。

次の東2局1本場は前原が萬子の染め手で勝負していた岡田とのぶつかりを制し、リーチドラ1の2600をアガった。

解説の萩原聖人プロもウズウズするような三色形になりそうだったが、即リーチでアガリをもぎ取った。前原らしいアガリだったといえる。

最近、将棋界では「将棋の強いおじさん」こと木村一基九段が46歳にして初タイトル「王位」を獲得して話題を呼んだ。「麻雀の強いおじさん」といえば前原だ。御年62歳はMリーガーの中で2番目の年長者(最年長者はサクラナイツ沢崎誠プロの64歳)。正直「おじさん」の年齢層を超えていそうだが、未だ健在なのはすごいの一言に尽きる。ベテランの活躍はうれしい。

放銃したのはサクラナイツ岡田。しかし悔いはない様子だった。

岡田は続く2試合目も登場するのだが、そこでドラマチックなオーラスを迎えている。人間味溢れる表情が多く見られ、見る者の心を打った。ぜひ、ゆうせーさんの観戦記をご覧いただきたい。

東2局

今度は岡田のリーチ。チートイツ単騎待ち。と切っているので、捨て牌からはチートイツの可能性もちらつくところだ。当然Mリーガーは簡単にをつかんでも切らないだろう。ところがの所在場所は

船長、こんなところに財宝を隠し持ってたんすね。山にはもうなかったのだ。これは岡田万事休すかと思われたが、瑞原も安牌が少ない。

現状の点数を考えても無駄な放銃は避けたいところ。

萩原プロも「守りに入ると(が)出ちゃいそう」

と推察した。

 

瑞原は1枚切れのを打たず、暗刻のに手をかけた。チートイツを警戒した打牌選択だと思う。その判断は間違っていなかったが、運が悪かったといえるだろう。岡田はオリにいった瑞原を捉え、リーチチートイ、裏ドラ2の12000を得た。

筆者が雀荘で打っていたら「いや~暗刻だったんだよ~」と手牌を見せて苦笑いしていただろう。萩原プロもさすがに落ち込むと漏らし、同情していた。しかしMリーグは真剣勝負の場だ。両者とも表情を崩さず、次の局を迎える。内心は瑞原もきつかったかもしれない。ともかく岡田が瑞原の独走を防ぎ、勝負が面白くなった。

東2局1本場は二階堂が動いた。を鳴いて打待ちのテンパイ。はラス牌で、鳴かないとアガリが厳しいという判断か。筆者は二階堂の雀風ならを落としてリーチをかけるんじゃないかと思った。

ちょっと不満そうに見えるのはたまたまですかね。ちなみに二階堂は割と表情に出るので見ていて面白い。口元だけで心情をうかがえる。ほどなく岡田からを捉え、1000は1300のアガリ。少し点棒が回復した。

東3局は二階堂の親番。ここも二階堂は積極的に鳴き、アガリを目指していく。なお、すでに前原がリーチをかけている状態だ。

をゲット。二階堂といえば「ドラは恋人」というフレーズでも有名である。

前原の待ちは。二階堂はここが勝負どころと見たか、先ほどとは違って少し遠いところから仕掛けていく。攻めの姿勢だ。

結果は前原がツモって500-1000のアガリ。二階堂の頑張りは報われなかったが、食らいつく姿勢は昨シーズンと比べて目立っているような気がする。まだ差は大きく開いていない。

ここまで誰もがトップの可能性がある中で、東4局では全員にアガリが狙える配牌となった。動いたのは瑞原で、を鳴いて3900が見える手格好に。ここで打

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