西原理恵子 & 山崎一夫 フランチャイズ加盟が手っ取り早い!?

商売入門には
フランチャイズ加盟が
手っ取り早い

私は中学生のころ、ヤクルト(もどき)の販売店を経営していたことがあります。

今で言うフランチャイズ経営ですね。

ヤクルトでは無く、新興のヤクルトもどきだったので、少年でも運良く参入できたのかもしれません。
小さな町で戸別訪問をしてお客さんを開拓しました。

「一夫君じゃないか。商売始めたんなら、協力するぜよ」

契約が成立すると、専用の牛乳箱を門柱などに取りつけるんですが、その時は誇らしい気持ちになりました。

営業のコツは、古今東西共通で、

●とにかく多くの家を訪問すること。
●迷っている家には固執しないで、新しい家を訪問する。

契約をたくさん取ったら、自転車で登校途中に、配達するんです。
学校に遅刻することもありましたが、黙認されてました。

次のフランチャイズ加盟は、二十代後半の、持ち帰り弁当の「ほっかほっか亭10号店」。
ノリ弁当などの製造販売なので、本部から弁当の作り方や仕入などについて、細かい指導を受けます。

この指導料やノレン料を毎月本部に払うんです。

開業に必要なのは、

●本部との契約金。
●店舗の保証金や礼金、不動産手数料。
●内外装・什器備品。
●従業員の募集や事前のトレーニング費用、など。

けっこうお金がかかりますが、交渉次第で安くなるものや、後払いできるものもあります。
ただ、商売が初めてのフランチャイズ加盟者は、交渉できること自体を知らない人が多いようです。

●家賃や保証金などは、今なら交渉次第でかなり安くなります。

現在の私の雀荘のひとつは、15年前の家賃は75万円でした。
その後交渉で60万円に下がり、さらに55万円です。

決して私がアコギに交渉しているワケではありません。

現在の相場は40万円台後半なので、今でも高めに払っているんです。

別の閉店した店舗は、相場の下落を考慮して、大家さんがローンを払える程度にまで下げて貰ってましたが、税務調査をきっかけに閉店。

その後テナントが入らずに、大家さんはものすごく苦労しています。
このままだと、銀行に物件を取り上げられるかもしれません。

「家賃を相場どおりに下げればテナントが入るのでは?」

という疑問があると思いますが、実はそうもいかない。
相場に合わせるとローンが払えなくなってしまうからです。

逆にローンを払い終わっている大家さんの場合は、交渉次第でかなり安くなると思います。
これは賃貸マンションやアパートでも同じです。

●什器備品は中古やリースなどを活用すると資金繰りが楽になります。

飲食店のステンレスの調理台やシンクなど耐久性のある物は、中古で十分です。

中古専門業者は、ツブれた店からタダ同然(買った時の10分の1以下)で買い取って来るので、交渉次第で安くなります。
ただし、受容と供給のバランスで相場が決まるので、相場を調べておいたほうがいいです。。

こうして、初期投資を落とすことによって、運転資金に余裕が生まれます。
商売がいきなり軌道に乗ることはマレなので、運転資金は多めのほうがいい。

その方が、精神的にも楽になると思います。

人の作ったシステムより
オリジナルで勝負

「ほっかほっか亭」は今も健在ですが、一部の加盟店は脱退して、色々なブランド名で勝負しています。

「毎月ロイヤリティを払って本部に教えて貰うことはもう無い。現場のことは自分が一番良く知っている」

こうして、仕入先とブランド名だけが共通の、ボランタリー・チェーンが続々生まれました。
中にはフランチャイズ・チェーンでも、ボランタリー・チェーンでも無い、新たな直営ブランドを立ち上げた経営者もいます。

「人の作ったブランドやシステムよりも、自分で作ったもので勝負したい」

ということでしょうね。

フランチャイズ契約は、基本的に本部(フランチャイザー)に圧倒的に有利にできており、加盟店(フランチャイジー)の自由度は制限されてます。

「同チェーンの他社店の半径1キロ以内には出店できない」

「本部指定以外の商品を取り扱ってはいけない」

「値引き販売禁止」

などです。

本部の制約と保護無しに商売をすれば、倒産のリスクも増えますが、大きく発展する可能性も生まれます。

ただし、本部とは喧嘩別れになることが多いので、近くに出店されて却って苦労することになるかもしれません。
商売の世界はけっこうエゲツないんです。

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