チームの雰囲気は
年々良くなっている
ファンの皆さんとの
相乗効果で上昇し、
優勝を目指す
セガサミーフェニックスは2022年最終日となる12月23日にチームPVイベントを開催、東城りおが年内最終戦を見事に飾り、会場は大いに盛り上がった。初戦を終えた後に会場へと戻ってきた魚谷侑未は、ファンと直に触れあえる機会で力をもらい、後半戦へと臨もうとしている。
──前半戦48試合を振り返ってみて、いかがでしょうか。
個人はあまりよくなかったです。麻雀自体もいい日と悪い日の波があるなという感じなので、来年に向けてもう少し修正して挑みたいと思っています。
──フェニックスは例年、このくらいの時期から調子を上げていくイメージがあります。
チームとしてはそんなに悪くないと思っていて、毎シーズンだいたいこのぐらいの位置にいて、あとは上がるか落ちるかみたいな感覚はあるんですけど、楽観的に見てあと200ポイントくらいチームでプラスできればセミファイナルには残れると思います。まずはセミファイナル・ファイナル進出を目指して頑張っていきたいです。
──今シーズンのMリーグで、これまでと違いを感じるところはありますか。
私個人としてはそんなになくて、ただ年々チームの雰囲気というか、たとえば負けているときのみんなの心構えなどが良くなっていっている感じはします。
負けていてどよーんとするわけでもないし、監督や新加入の東城さんとかもすごく明るいタイプで盛り上げてくれますし、チームとしての一致団結感はだんだん強くなってきているのかなと思っています。
成績では負けていますけど、悲観している面はすごく少ない感じはしています。
──後半戦は前半戦以上に、いろいろなことがシビアになってくると思います。魚谷選手は初年度からそうした雰囲気を経験されていますが、心構えなどは。
特に1年目とかは勝負掛けをしようと思う時期が早すぎたというのがあるので、最終盤までは、絶対にトップを取らなきゃいけないみたいなことにはならないようにしたいです。ある程度フラットに、もちろん試合数が少なくなってきたらフラットには打てないんですけど、今の位置だとしたら、残り10試合くらいまではある程度フラットに打っていって積み重ねていく打ち方がみんなでできればいいんじゃないかな、と思っています。
ちなみに、年内最終戦では見逃しで着アップを狙いましたけど、裏が乗らないと結局ラスですし、私自身はツモったときの見返りが大きい手だと思っていました。私的には今負けているからとかではなく、みんなオリていましたし、十分やる価値のある、リスクの少ない判断だと思っていました。
──年内最終日には、ファンの方々とチームPVイベントで接する機会がありました。フェニックスはこうしたイベントをとても積極的に開催されていて、ファンの方の思いを直接感じることも多いと思います。
本当にそう思います。コロナ禍でずっとこういうイベントができないでいたのですが、また今シーズンから有観客PVイベントが復活しました。
私もやりたい気持ちはすごくありましたし、皆さんの声が直接聞こえる場や、皆さんにも選手と近い距離で楽しんでいただける場所があることで、応援してくださる方もまた応援しようと思えるでしょうし、私たちも「皆さんが応援してくれているから頑張ろう」と気持ちが高まる、相乗効果があるイベントになっていると思います。
たくさんの方に関わっていただいてやれているイベントなので、皆さんに感謝しながらこれからも続けていきたいなと、私は強く思っています。
──後半戦に向けては、どのようにやっていきたいですか。
うちのチームは、別に誰かに何かを指図したりすることって特になくて、各々がどうやればファイナルに行けるかを考えて、個人で打つと思います。そこはお互いに信頼し合っています。
東城さんに関して言えば他の選手より経験がない分、私は仲がいいので、話とかをしていけたらいいのかなと思いますけど、誰にこうしてもらいたいとかは全くなくて、各々がきちんとファイナルを目指して打てればいいなと思っています。
──フェニックスは、絶対的なチームリーダーがいるという感じのチームではないですよね。
しいて言えば(近藤)誠一さんですけどね。ちゃんとまとめるところはまとめてくれます。
逆に私は、初年度とかの方が気負いすぎていてあまりよくなかったと思うので、今はあまりそういうことは考えず、もともとみんなが自由に、フラットに過ごすタイプなので、あまり誰かに何をしてほしいとかは思わず、「みんなで頑張ればまあなんとかなるよね」みたいなスタンスでやっていきたいと思っています。
──最後に、ファンの皆さんへ向けての意気込みをお願いします。
個人としては結構負けてしまっているので、きちんと修正して、自分のできる最大限のことをやって挑みたいなと思っています。そしてチームとしてはもちろん、目指すはファイナル、そして優勝なので、それに向けてみんなで一丸となって頑張りたいと思います。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。