麻雀のことは、
なんだって教えてくれた
だから、天宮こころは
今日ここで
”ドラゴンガール”の恩返し
天宮こころというVtuberを知ったのは、多井が行っているYoutubeでの検討配信だった。
引用元:【Mリーグ牌譜検証_12】検証中にあまみゃが現れてVおじになる最速最強【多井隆晴】
当時まだVtuberをそれほど知らなかった私は、「いったい何を言っているんだろう」とはてなマークが浮かんでいたのをよく覚えている。
「あまみゃは、ドラゴンガールだから」
そう言われていた意味も、当時はよく分かっていなかった。
しかし、それから神域リーグが始まり、天宮が多井と同じアキレスの一員として戦ったシーズンを見届けて。
その後Mリーグの舞台でも、多井の所属する渋谷ABEMASの楽屋でよく映るあまみゃの姿を見て。
多井と天宮が、良い関係を築いてきたのは良く知ることができた。
そんな多井と天宮が、今日初対戦。
天宮は、そんな師とも呼べる存在である多井に、成長した所を見せられるか。
第22試合
東家 天宮こころ (チームゼウス)
南家 因幡はねる (チームヘラクレス)
西家 天開司 (チームグラディウス)
北家 多井隆晴 (チームアキレス)
東1局
親番を迎えた天宮。
「はーたかちゃんの隣、嫌だねー。一番嫌な席座らされた」
開始早々そんな言葉を漏らすのは、天宮。
しかしそれも、尊敬の裏返し。多井の実力を良く知るからこそ、甘い牌を打ってくれないとわかっているからこそ、出る発言だろう。
最初にリードを奪ったのは、元気にヘラクレスに戻ってきてくれた、因幡はねるだった。
先制リーチの天開に追い付いて、迷いなくリーチ。
「張ったら行くしかない」
チームがトップであっても、打ち方が変わることはない。
ドラドラを従えてのピンフは、勝負手。臆することなく勝負へ。
こういった積み重ねが、因幡を、そしてヘラクレスを支えている。
先日行われた歌衣メイカ主催の『雷漢戦』でも優勝した勢いそのままに、因幡がまずは2000、4000の加点に成功。
東2局、この神域リーグで不振にあえぐ打ち手が必死に藻掻いていた。
天開司。
前回登板では逆転の目を残すリーチを放つものの阻まれた彼は、未だにこの神域リーグでトップを取れずにいる。
なんとかマイナスに沈むチームのためにもトップを持ち帰りたいところだが、ここも先制リーチを打たれてしまった。
安全牌は、ただの1枚もない。
であれば、行くしかない。
リーチに通っていないを切った後に
更にを引いて打。
リーチに通っていない牌を押すのは怖い。
しかしもう、そうも言っていられない状況だ。
追い付いた!
を引いてテンパイ。の高目イーペーコー。ドラ2枚の勝負手だ。
を切ってリーチ……
するものの、直後にツモられてしまう。
多井の700、1300のアガリ。リーチ棒も持っていかれてしまう間の悪さが、今季の天開の運の無さを象徴しているかのようだ。
続く、東3局