「悲恋」〜魚谷侑未と新榮有理の間で揺れる【八万】 #麻雀最強戦2024【女流タイトルホルダー決戦】観戦記【A卓】文 千嶋辰治

「悲恋」〜魚谷侑未
新榮有理の間で
揺れる【8マン】

【A卓】担当記者:千嶋辰治 2024年9月15日(日)

去る8月28日。
魚谷侑未の姿は北海道にあった。


この席上、主催者である黒木真生プロからMリーグを離れることになった心境を聴かれた魚谷は、率直な心境をこう表した。

「チームを離れることになって、本当に寂しいと思った。」

Mリーガーでなくなることが寂しいのか?何が寂しいのか?と黒木プロから問われると、

「何が…という理屈じゃないんです。ただただ寂しいって思った。彼氏にフラれたような…そんな感じ。」

大きな喪失感を抱えた魚谷。
チーム離脱の報が発せられ、気持ちの区切りがつくまでに彼女なりの苦悩があったはずだ。

「彼氏にフラれたような…。」

Mリーグに、そしてセガサミーフェニックスに恋をしていた魚谷。
「悲恋」にも似た別れを経験したが、一方で魚谷は惜別の思いに囚われているわけではない。

恋を越えるには、新たな恋。
戦いの場に身を置くことで、魚谷は悲恋を振り切っていく。

東家:相川まりえ(最高位戦日本プロ麻雀協会)
南家:蒼木翔子(日本プロ麻雀連盟)
西家:魚谷侑未(日本プロ麻雀連盟)
北家:新榮有理(最高位戦日本プロ麻雀協会)

対局の図式はすんなりと出来上がった。
序盤の加点で相川が先行し、東3局1本場、ドラは【3マン】
親番を迎えた魚谷の手牌をご覧いただきたい。

 

中盤に相川から放たれたW【東】をポン。
ドラがトイツのチャンス手。
程なく蒼木から打たれた【5ソウ】をチーして【5マン】【8マン】待ちのテンパイ。

三者それぞれに応戦するも、ここは魚谷に軍配。

 

【8マン】をツモってW【東】ドラ2の4,000オール。
先行する相川をかわしてトップ目に立った。

続く東3局2本場

親の魚谷、ピンフのイーシャンテン。
対して現状ラス目の新榮の手牌がこちら。

タンヤオピンフ含みのイーシャンテンになったところでターツ選択。
蒼木、魚谷の河に【9ソウ】が早く、2人にソーズの上目が使われていなそうという読みから、

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