下石戟が14勝目で最多勝タイ!
BEAST Xも首位通過に近づく
文・中野巧【火曜担当ライター】2026年3月24日
今日24日の試合をもってBEAST XとEARTH JETSはレギュラーシーズンが最後となる。
本日出場する下石はチームをトップ通過することはもちろん、個人スコアで1位、4着回避率では3位タイ、最多勝では1勝差の2位と個人タイトルもかかった大一番となった。個人賞といえば去年、醍醐大が個人スコア賞を獲得したのだが、最後まで個人スコア賞を争った佐々木寿人のセリフ「(チーム戦なのに)最後は個人タイトルを獲りにいってしまった」を思い出す。個人賞が目前になったとき、チームのためでなく、自分のために打ってしまったことに対する後悔がみてとれた。チーム戦での個人タイトルの難しさを考えさせられた。
第1試合
東家:下石 戟(BEAST X)
南家:鈴木 優(U-NEXT Pirates)
西家:渡辺 太(赤坂ドリブンズ)
北家:逢川 恵夢(EARTH JETS)

本日の試合結果がこちら。下石のトップでBEASTが1位と66ポイント差の2位に。2戦目次第では首位になる可能性もある。また、最多勝は14勝目で永井孝典と並んで1位タイ、個人スコアも1位を継続と今季レギュラーシーズンでは大活躍の結果に。
東3局には下石を逆転したのだが、連荘中に下石に倍満を放銃した太が2着に。
果敢な攻めと、愚形でも即リーチに踏み切り、アガリも多いが放銃も多かった優が3着。
東1局に親の倍満を放銃し、勝負手もことごとく宣言牌が放銃となった逢川が4着となった。
ここからは下石がトップを決めたアガリ、東3局4本場をピックアップしたい。
6巡目にドラが重なり、1シャンテンに。ここは
を切っていることと、3者の河に萬子の下が多く切られていることから
が重なりやすいと判断しての打
。山読みが優れている下石らしい選択だ。
次巡、
を引き、
か
を切ればテンパイに。ここで少し考える下石。手はドラドラのため
単騎でリーチにいっても打点は十分だ。

実際に
は残り山にあり、3者とも使えない手のため、下石の読み通りだった。ただ直前に逢川が切った
が手出しのため、
が使われている可能性と、萬子の中ぶくれの部分を引くとリャンメンの役ありでテンパイでき、ソーズの部分がくっついてもいい形でテンパイしなおせる。アガリ逃しが許されない勝負形のため、ここは時間を使って精査した。
結果は打
。マンズとソーズのくっつきを重視した。この時、下石は心で「
すぐツモってくるなよ」と思っていたのだろうか。もちろんアガリはうれしいのだが、私はそう思ってしまう。いつかこのあたりを本人に聞いてみたい。
また難しい牌を引いてきた。ドラの
である。
を切れば自身で6枚使いの3-
待ち。下石は先ほどよりは短い時間を使い、打
。待ちの悪さとマンズをチーしてのタンヤオ・ドラ3のテンパイ、アガリやすさを考えた。
なかなか理想のテンパイが入らない間、優と太にはテンパイが入る。この時、下石は「なんでこの手がここまでもつれて、相手にアガられそうになるねん」と思うのだろうか。私は思う。
テンパイから太が
をカンすると、新ドラはなんと太がポンしている
。下石から「ええ、ほんま?」と声が聞こえてきそうだ。麻雀あるあるでは、こういうときは相手のアガリ牌を掴みそうな気がするのだが。
新ドラがめくれた同巡、下石もようやく5-
でテンパイ。
はポンされておらず、
のカンがあるため、安全な牌であるといえる。解説の石橋は時間を使っている下石に「リーチを考えているの?」と打点十分なテンパイであるから、ダマにするのではという石橋の予想を裏切り、リーチに。
枚数では太が4枚、優が2枚、下石が2枚だったが、太が
を掴み放銃となった。リーチ、タンヤオ、ドラ6の倍満で下石が一気に逆転。
この勢いのまま、下石はこの半荘をトップで終え、個人タイトル2冠に王手となった。

日本プロ麻雀連盟所属、プロ歴2年目。
英語、イタリア語が話せる。
麻雀プロの活動を中心にするため大企業を退職し、京都に家族を置いて上京。
現在は日本プロ麻雀連盟本部道場でスタッフとして在籍中。
いつかは書かれる側を夢みておもろい麻雀と服装を実践中。
X:@taknakano













