熱論!21人のMリーガー
石橋伸洋・パイレーツ
〜Mリーガーの中で
最も平均打点が低い理由〜
文・ゆうせー【U-NEXTパイレーツ担当ライター】
年末年始、Mリーグは2週間お休みだ。
一方、我々ファンはわがままなもので、
「
しかし、この2週間の「Mリーグロス」があるからこそ、
とはいえ、待つ者にとっては2週間は長い。
U-NEXT Piratesである。
( 画像は石橋選手のツイッターからいただきました)
弟(朝倉康心選手)がいるチームなので、まぁそうなりますよね。
Piratesに関しましては、
今日は、
(この画像も石橋選手のツイッターからいただきました)
じゃなかった、
石橋選手の特集です。
「デジタル戦士の集まり」であるU-NEXT Pirates。しかし、
アガリ逃しは気にならないどころか、
「鳴いていたら3900アガれてたぁぁぁ」
対して、石橋はどのように感じるのだろうか。
石橋の麻雀
テーマ1 平均打点
石橋の平均打点は、5106点(大和証券Mリーグ成績(非公式)
では、これは悪いことなのだろうか?
結論から言うと、平均打点は高ければ高い方がいい、
例えば、1半荘で8000点を1回アガった場合、
一方、
総収入は後者の方が多いし、
もちろん、アガリ回数やアガリ率、
ただ、石橋に関しては「平均打点が低いからダメだ」
11月23日(金)2戦目
トップ目で迎えた南3局。寒風吹きすさぶ配牌だ…石橋の選択は、
打。役牌は重ねてアガりたいし、守備面でも役に立つ牌。があるのでロスの少ないから。
3巡目には、
をツモって、
打。役牌の4面張フォーメーション。
次巡…
狙い通り役牌を重ねた!
ドラそばのをここで手放す。ブロックが一応決まったとはいえ、
そして、
その次にをツモって打。なるほど、
そして、ここもを切って守備的に。パッと河をみると、
6巡目、
を引いて、打。役牌と三色両方のリャンシャンテン。
しかし、さすがに他家の方が早い。
親の多井がドラ2枚使いのカンリーチで勝負に来た。はなんと4枚残り。
そこに、
2着目の萩原も、卓上に火花散る打。
ここで、
石橋の選択は、
打。は多井のリーチには打てない。が出ていかないように形を決めた。
数巡後、
萩原が両面に手がわった!ドラのを横に曲げて勝負。
アツいリーチ合戦だ…
「チー」
そこにもう一人、割って入った男がいた。
このように手役をつくっておけば、
「ツモ」
アガったのは石橋だった。まさに値千金の2000点。
もう一度配牌を見てみよう。このくっちゃくちゃの配牌から、
2000点をアガった場合にはもちろん平均打点は下がる。
簡単にもう一つ、
11月15日(木)1戦目
西家のたろうがド派手な捨て牌でをポンして打、1巡後に打とした局面。
(画像で白い牌が手出し、暗転している牌がツモ切りの牌です。)
石橋はたろうが切ったをチーして勝負。
たろうがをスッと切っていることと、
しかし、だからこそ自分がアガることで、
は危なく見えるが、
結果は、
たろうの満貫のアガリとなったが、
テーマ2 点棒状況判断
石橋が非常に長けていることとしてもう一つ、
11月29日(木)1戦目
画像では見にくいが、オーラス4本場。この牌姿でツモ。に手がかかりそうだが…
点差に注目していただきたい。
2着目石橋と3着目滝沢の点差は8600点。
まず『石橋は誰にも満貫が打てない』。
さらに、滝沢に鳴かれた場合には、
『
ラス目の茅森だけでなくトップ目の松本が滝沢に打つケースも考え
最悪のケースも残っている。
よってここは打。この形でも切ってはいけないくらい、
実は、
は序盤の時点で茅森がトイツで持っていた。
ここで我慢した石橋、
なんと残り1枚のを重ねて、
をチーしてなら19200、でも13200のテンパイを取った。ここに、
滝沢が地獄単騎のでツモ切りリーチを敢行。
両者ともアガリが出ないまま、流局間際となった。
は中筋の牌だが、通ってはいない。
計算中…計算中… 押すのか、オリるのか?
石橋の選択は、
プッシュ。自身のツモがないとはいえ、
滝沢最後のツモにも両者のアガリ牌はいなかった。流局だ。
と思いきや、秒速で石橋は手牌を伏せていた。ノーテン宣言。
この判断についても、再び点棒状況をもとに考えてみよう。もし、
南4局 5本場 供託1本
石橋 25500
滝沢 15900
松本 52500
茅森 5100
となる。2着条件を考えると、滝沢は満貫出アガリOK。
すなわち、
それまでの精密な過程からのノーテン宣言。
ノーテン宣言に感動を覚えることすらあるんだな…私は感嘆した。
しかし、点棒状況判断が緻密すぎるのが裏目に出た局面もあった。
12月20日(木)2戦目
状況を整理すると、今オーラスで、石橋は満貫出アガり2着、前原からハネマン直撃or倍満ツモでトップ。
下家近藤はソウズの一色手、上家瀬戸熊は変則の切り出し。
石橋の選択は…
打。一気通貫に手牌を固定したカタチだ。
しかし、これは消極的選択に思えた。
ドラ
いくらリーチ棒を出したくないとはいえ、
が全員の安全牌でもあるので、
近藤の手も、
瀬戸熊の手も、
大物手のイーシャンテンとなっていた。どうなる…
石橋のツモは…
裏目のだった。テンパイを逃してしまう。ここは切り。
瀬戸熊に四暗刻テンパイが…!気合のリーチが飛んでくる。
そして、
近藤もチンイツのテンパイ…!
次の分岐点は、
瀬戸熊が3枚目のをツモ切ったシーンだ。
この手格好の石橋、をスルー。待ちが良い待ちではないことと、
Piratesの路上検討会で話に上がっていたこのシーン。ここはテンパイを入れるべきではないだろうか。
どうなるか…
近藤はこのテンパイから、
天を仰いでを切った。
石橋のツモアガリだった。門前テンパイにたどり着いていれば、の話だが。
ちなみに、一通で仕掛けていた場合には、
結果は…
近藤渾身の6000オールのツモアガリ。
もちろん、リスクはこわい。それも重々分かっている。しかし、
ポイント状況的にリスクを負ってでもリターンをとりにいかないと
今日は紹介しきれなかったが、
え?特集記事にこんなアガリ逃しの批評を入れていいのかって?
大丈夫。石橋のアガリ逃しなどについての捉え方はこうだ。
なんとも心強い。様々な意見を糧にすることでさらに強くなって、