3ヶ月以上前の話だ。
その後は(4→4→4→3→3→4)と6連続で逆連対(逆連対→3・4着のこと)という不調の時期を経て、登板の機会も減ってきてしまった。
麻雀は長期間で考えるゲームだ。
Mリーグが個人で行えるゲームは年間2~40戦くらいのもので、その程度の試行回数では実力が発揮できるとは言えず、ほんの少しの不ヅキで成績は大きくマイナスになってしまう。
しかし、周りはそう考えない。
個人からしたら「ほんの少しの不ヅキ」でも、周りから見たら「2年間勝てていない打ち手」という印象になってしまうのだ。
石橋の大きな挨拶の声から、「悲壮感」と「危機感」そして生き残るんだ、そして生き残ることが結果的にチームのためになる…という「決意」を感じた。
しかし麻雀の神様は気まぐれなもので、そういった「決意」なんかじゃ点棒を運んでくれなかった。
東1局
渾身のメンピンドラドラでリーチを打つも
和久津に1300でかわされ
東2局
黒沢のリーチに対してテンパイしていた石橋は、このをツモ切ると…
東3局
松嶋「さぁこれで石橋は2回連続の放銃となりましたが」
渋川「とはいえ2回とも安いので、まだまだこれからですよね」
河野「ただ気分は良くないですよね(笑)」
こんなやりとりに笑っていると
石橋がこの手牌。
「かか」
という渋川の予想に反して…
石橋は切り!
これは不確定な456・567の三色よりも、先引っ掛けの意味と、あとは下家の一打目、上家の4打目を見て場況良しと判断したのだろう。
その後、和久津から先制リーチが飛んでくるも
狙いのを引き入れての追っかけリーチ!
は通っていないが、待ちはで優秀、打点もそこそこなので当然の勝負だ!
さらに黒沢までも…
参戦してきて、3軒リーチとなった!
決着は一瞬だった。
石橋の切ったは、なんと和久津・黒沢2人のロン牌。
河野「うおぉおおおぉわ!」
松嶋「石橋さぁあん!」
ただ、Mリーグではダブロンはないので
松嶋「上家の黒沢のアガリとなります。大人気の」
アベマのコメントやツイッターを見ても
「バッ!」
「3局で4回放銃する男」
「石橋から点棒を引き出すゲーム」
「こんなに当たり牌を持ってくる人っているのかね」
「バッシーーーーーーー!」
と、悲痛の叫びや、石橋をいじる声が響き渡っている。
とはいえ石橋は笑ってはいられない。
ここでラスを引こうものなら、また次の登板間隔が長くなり、それは来季へのアピールの機会が減ることを意味する。
東4局
親番の石橋は黒沢の一打目のをポン!
いくら不調だろうが、なんと言われようが、自分の打ち方は変えない。
鳴くべき牌は鳴き、押すべき牌を押すべきだ。