熱論!Mリーグ【Fri】
「ガラクタ」だけじゃない!
苦しむ麻雀格闘倶楽部を救う
前原雄大の「御法度リーチ」
文・危険な鬼太郎/2020年3月20日
Mリーグを見ていると、麻雀というゲームは本当に繊細で恐ろしいゲームだなと改めて感じる。
これが本日の1回戦を終えてのチームポイント。

レギュラーシーズンで喘ぎ苦しんだU-NEXTパイレーツが今や決勝圏内の4位まで順位を上げている。
現在6位のTEAM雷電はボーダーの4位とは約200ポイントほどの差があり、遠いポイント差のように見えるが、セミファイナルは直接対決の機会が多い。200ポイントなど半荘2回で捲れるほどの差。
現在首位のセガサミーフェニックスでさえも油断できないポイントだ。
【2回戦】
北家 和久津晶(セガサミーフェニックス)
和久津が苦しい手牌から7巡目にダブを打つ。

和久津の手は一応、789の三色まで見える勝負手のように見える。だが、まだテンパイには程遠い。
丁寧な打ち手だと2枚切れの辺りを切って行きダブ
を絞り、上手く雀頭にする選択をすることが多いが和久津は、
「全員の河が強い…。もし誰かがリーチをしてきたら、自分の手牌に安全牌が少なすぎる…」
と感じてのダブ先打ちだと思われる。自分の手牌は若干アガリが厳しい手牌なのでスリムにしておきたい。
これに親の前原がポンの声。

厳しいといえば厳しい手牌。しかし、この手牌はすぐに5800以上の手牌が見える。赤を引けばすぐに使えるし、最悪はドラの待ちにすればいい。
ダブを鳴かれるだけで子は怖い。親の2900点以上は確定しており、この赤有り麻雀だと5800や12000の可能性が常に付きまとう。
しかし、日向は親のダブポンの声が聞こえないほど手牌が良い。

日向が絶好のを引き小考。
三色だけを見るならや
を切ればいい。特に
切りだと
のツモでマンズの一盃口系を残しつつ、三色を目指せる。
日向はジッと場を見つめ。

ここは打。
小考した後の選択には必ず理由がある。そこで場を改めてみると待ちがよく見える。
が自分の目から3枚見え。対面の和久津の
も1巡目に切っており、和久津は
を持っていなさそうだ。
もう1枚が場に見えてしまうと、この
ターツは微妙になってしまうが現状凄く良いターツ。早めにテンパイすれば絶好の待ちだ。
親の前原がカンをチー!そしてすぐにテンパイを果たす。

ドラ待ちのカンの5800のテンパイ。
そしてすぐに日向が追いつきテンパイ。

ド高目のを引いての
のタンピン赤赤のテンパイ。高目の
だと一盃口まで付く。
先日もこういう展開が東1局にもあり、その時の解説の渋川は
「ツモって跳満、出アガリマンガンはヤミテン」
と言っていた。この手牌も一応その条件に当てはまる。をダマテンでツモれば跳満だ。しかし日向は

迷わずにリーチ!
まず、大前提として考えておきたいのが、
「この手をヤミテンにしてもは他家から出にくい」
と考えておかなければいけない。
前原のダブポンの捨て牌に合わせて、和久津はその後現物オンリーの捨て牌になっている。親の前原の河に
が有れば、ヤミテンも十分にあるが、残念ながら河にはない。
現状、このを切ってくれそうな人が親の前原ぐらいしかいないのでリーチしての跳満。ないしは、
をツモっての裏1の跳満までは見たい。
ここは前原がをつかみ

日向のアガリ!メンタンピン赤赤の8000!
裏が乗らないのは残念だが、東1局から8000のスタートは気分がいいだろう。1回戦のトップから波に乗っている。