【 #神域リーグ2024 第14試合観戦記】打ってアガって大暴れ 乱打戦の中に見えた、#緑仙 の成長【文 #後藤哲冶 】

チームヘラクレスは良い雰囲気で折り返しを迎えようとしている。

この日の第1試合に先発した長尾が、初トップを獲得。
既に大暴れをしているろたんと、緑仙にその喜びを弾けさせた。

「俺たち連対3兄妹!」
「あれ? なんで(マツ)肩組まないの?」

この煽りには松本監督も苦笑い。
けれど、自分が指導をしている選手達が結果を残すことは、松本監督にとっては相当に嬉しいはずだ。

第2試合の先発は、緑仙。
この良い雰囲気のまま、前半戦を終えることができるか。

第5節 第2試合

東家 村上淳   (チームアトラス)
南家 咲乃もこ  (チームアキレス)
西家 ルイス・キャミ―(チームゼウス)
北家 緑仙    (チームヘラクレス)

東1局

先制リーチは親の村上から。
チートイツを作り上げることに定評のあるリーチ超人が、4巡目にドラの西単騎でのリーチへ。
アガれば18000からのいきなりの勝負手だ。

ここに緑仙が追い付いた。
役牌の白が暗刻のイーシャンテンで赤も1枚あった緑仙は、元々「追い付いたら行くよ」と言っていた。
【8マン】を切って、【2ソウ】【5ソウ】待ちのリーチ。
リャンメンな分だけ、緑仙の方が有利かと思われたが、なんと枚数は互角。
3枚対3枚のめくりあいは――

緑仙がドラの西を掴んで決着。いきなり18000を失う波乱の立ち上がりとなってしまった。
それでも、緑仙は冷静だった。

「まぁまぁまぁ、まだね、東1局なんで」

まだ始まったばかり。取り返すチャンスは必ず来るとばかりに、気持ちを切り替えた。

東1局1本場

「234(三色確定)で、【6マン】【9マン】のリーチが打ちたいです」

緑仙は昨年に比べてはるかに手牌の構想力が上がっている。手牌を進めていくにつれて、どうなったら高いかをイメージすることができている。

そしてその願いに応えるように、緑仙の手がするすると進んでいき。

理想通りのテンパイに辿り着いて、見事な跳満ツモ。
これで失った点棒の3分の2を取り返した。

東2局

緑仙がここから打【6ソウ】
もうイーシャンテンで、【南】は安全牌候補で残しつつ、【5ソウ】【8ソウ】【6ピン】【9ピン】で勝負。
そもそも【5ソウ】【8ソウ】を引いたとて、出ていくのはドラの7sになってしまう。

【5マン】を引いてテンパイ。
ドラドラのこの手は、当然のリーチだ。

この時、親番の咲乃にも勝負手が入っていた。
【發】発を鳴いて【中】が暗刻、更にドラがトイツと打点も申し分なし。
緑仙からリーチが入っても、「押し押し押し」と言い聞かせるように呟いて、猛然と押していく。
【赤5マン】を引き入れて、待ちがカン【3マン】から【3マン】【6マン】待ちに変化した。

そして変化して増えた【6マン】を掴んでしまったのが、またもや緑仙だった。
先ほど取り返したはずの点棒が、今度は咲乃に献上。
これで緑仙はもう一度4着目に転落。

それでも緑仙は攻めることをやめない。
東3局【1ピン】【東】と鳴いて、【9ピン】を切ればテンパイだが、迷わず打【4ソウ】
ホンイツへまっしぐらに進めていく。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀 新刊情報/