萩原聖人、松本吉弘らの思いを胸に…若武者が見せた人生を賭けた差し込みの結末　麻雀最強戦2020「次世代プロ集結 麻雀代理戦争」観戦記【A卓】

 

 

 

 

そして見事逆境を跳ねのけた河野直也だった。

そう、岸が切ったは狙い道理三浦の当たり牌だった。

しかし開けられた手牌はドラドラの8000－

狙い通りだったはずが、痛恨の放銃となってしまい残念ながら勝ちを逃してしまった。

視聴者として見ているとこの放銃はかなりひどいミスに見えるが、実際はそうでもない。

赤のない最強戦ルールにおいて、ドラがトイツでなければ絶対に逆転されないのだ。

河野にツモられれば3着に落ちる可能性が高い状況も加味すると、ここでの差し込み判断は正しかったように思う。

しかしながら、振り返ってみると親番でもっと点数を稼げなかっただろうか？

2着まで勝ち上がりということで慎重にダマテンにしたのだろう。しかし、放銃してもまだチャンスがあると開き直る選択もあっただけに岸にとっては悔しい結果となった。

 

対局中は全く表情を変えることのなかった岸だが、インタビューではこの表情。

最後にようやく感情をあらわにしてくれた。

惜しくも敗れはしたものの協会Aリーグの実力は見せてくれたように思う。

推薦人の松本吉弘プロも納得の結果だろう。

予選A卓は各選手に見どころがある試合で、劇的な幕切れだった。

決勝卓ではどんな波乱が待っているのだろうか。

最後に、勝ち上がった河野直也の推薦人でもあるこの方の言葉で締めたいと思う。

「やっぱり麻雀は人間がやるから面白いんです！」